特殊清掃員がみた「認知症患者のゴミ屋敷」“ならでは”の特徴。「孤独死現場よりもひどい」実情とは
日刊SPA! / 2025年1月15日 15時54分
◆諦めないことが大事
認知症患者の部屋の掃除は心が折れそうになることばかりだ。しかし、諦めずに何度も記憶に語りかけることが大事だという。
「毎回、掃除の最初に 『昨日はここまでこういう流れの作業をしたでしょ?』などと断片的な記憶を呼び覚ます作業をしています。『このあんぱんカビが生えてるよ、って話したの覚えてる?』とか話しかけると、『あ〜、覚えてる。覚えてる』と記憶がよみがえることもあります。認知症患者の特徴として、全部忘れているわけではなく概念とかは覚えているので、とにかく記憶に揺さぶりかけます。時間が空くと忘れられてしまうので毎日通ってなるべく早く清掃を終わらせるように努力をしています」
これからも増え続ける認知症患者とはどのように向き合っていけばいいのか。
「認知症患者本人と清掃の契約をして、清掃のついでに金品などを奪うような悪徳業者もいるようで、対認知症患者との契約はかなりナイーブな問題となっています。我々は基本的に認知症患者と直接契約を結ばないといったスタンスを取り続けています。清掃作業はとにかく根気強く何を言われても諦めないことが大事ですね」
<取材・文/山崎尚哉>
【特殊清掃王すーさん】
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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