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作家・宗田理さん死去 95歳 宮沢りえ主演「ぼくらの七日間戦争」が映画化、大ヒット

スポニチアネックス / 2024年4月17日 5時9分

「ぼくらの七日間戦争」著者 宗田理さん(C)山口比佐夫

 少年少女が力を合わせて理不尽な大人たちに立ち向かう「ぼくらの七日間戦争」などの小説で人気を博した作家の宗田理(そうだ・おさむ)さんが8日午後6時26分、肺炎のため名古屋市の病院で死去した。95歳。東京都出身。葬儀は家族で行った。喪主は長男唯(ゆい)氏。

 90歳を超えても現役で執筆を続け、先月13日にリライトした最新刊「ぼくらのイタリア(怪)戦争」(角川つばさ文庫)を出版したばかりだった。KADOKAWAの担当者によると、先月下旬まで取材を受けるなど元気だったが「風邪をひいて肺炎をこじらせた」といい「ご家族も私たちも突然のことに驚いています」と話した。

 日大芸術学部映画学科卒。シナリオライターや編集者などを経て作家となり、小説「未知海域」が直木賞候補になった。1985年に発表した「ぼくらの七日間戦争」が子供たちを中心に支持を集め、88年に宮沢りえ(51)主演で映画化された。

 「三井のリハウス」(87年)のCMで国民的美少女として一躍人気者になった宮沢の女優デビュー作。15歳の美少女が戦車に乗って大人と戦うギャップが話題になり、毎日映画コンクール、日本アカデミー賞などの映画賞の新人賞を総なめ。後に宮沢は「たくさんのスタッフの方のエネルギーに押されて、できないと思っていたことがどんどんできていくという、演じることの奇跡を感じた」と同作が女優としての原点と振り返っている。

 2019年のアニメ映画「ぼくらの7日間戦争」にも声優として参加。30年ぶりに再会した宗田さんについて「お変わりなくて、今も新作を書いてらっしゃると聞き、とてもうれしくなりました」と語っていた。

 宗田さんが手掛ける題名に「ぼくらの」を冠したシリーズは、累計発行部数2000万部を超えるベストセラーに。10代をターゲットにした「ヤングアダルト」と呼ばれるジャンルの先駆けとも言われた。子供時代に戦争を経験し、軍国主義が一転して民主主義となった。「大人は信用できない」という思いが作品の原点。大人に従うのではなく、子供自身で考え立ち向かってほしいという願いを込めて書き続けた。

 宗田 理(そうだ・おさむ)1928年(昭3)5月8日生まれ。東京都で生まれたが、8歳で医師だった父を失い、母の出身地の愛知県で育った。シナリオライター、編集者、PR会社経営などを経て作家に。「ぼくら」シリーズは「ぼくらの天使ゲーム」「ぼくらのラストサマー」など。他の著書に「雲の涯」「13歳の黙示録」「天路」など。

 ▽映画「ぼくらの七日間戦争」 菅原比呂志監督。管理教育に抑圧された中学生たちが廃工場に立てこもって大人に“戦争”を挑むストーリー。宮沢のほか、菊池健一郎(52)、工藤正貴(50)らが出演。TM NETWORKによる主題歌「SEVEN DAYS WAR」も大ヒットした。91年には「ぼくらの七日間戦争2」も製作された。ヒロインは渋谷琴乃(48)が演じた。主題歌はB.B.クィーンズが担当。19年にはアニメ映画が製作され「七日間」の表記を「7日間」に変更。北村匠海(26)と芳根京子(27)が声優を務めた。

 

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