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女子マラソン・前田穂南 高校時代の恩師が語る進化「今では凄い筋肉」

スポニチアネックス / 2024年4月24日 7時1分

前田へのメッセージを記した色紙を手にする安田功監督

 【オリンピアンロードの歩き方】五輪を目指すアスリートや関係者を取り上げるコラムの今回は、パリ五輪マラソン代表の前田穂南(27=天満屋)。今年1月の大阪国際女子で2時間18分59秒の日本新記録をマークし、2大会連続の出場をたぐり寄せた。恩師である大阪薫英女学院高陸上部の安田功監督(62)が、高校時代を振り返るとともにエールを送った。

 2度目の五輪に臨む前田に、恩師の安田監督は何度も驚かされてきた。最近では、今年1月の大阪国際女子で日本新記録を樹立した走りに加え、パリを狙うレースとして3月の名古屋ウィメンズではなく大阪を選んだことだった。

 「昨年10月のMGCでは調子がいいと聞いていたけど、季節外れの大雨もあって7位。普通なら、リカバリーの時間もある名古屋を選ぶかなと思っていた。そこで大阪を選択したのは、MGCまでいい練習ができていた流れを切りたくなかったのかなと」

 実際に前田は中間地点からペースメーカーの前に出る力走を見せた。05年に野口みずきが出した記録を13秒縮め、19年も止まっていた日本女子マラソンの針を動かした。

 尼崎の園田東中から大阪薫英女学院高に入学。「足が細く、すらっとした体形で伸びしろがある」と判断した安田監督が自ら声をかけた。ただ、当時は1学年上に松田瑞生がいて、同級生や後輩にもメンバーがそろっていた。「無駄のない走りで距離を踏む才能があった。ただ、駅伝は最長6キロ。筋力不足もあってスピードは欠けていた」。全国高校駅伝は一度も走ることがなく、同校が初優勝した3年時も補欠だった。

 卒業後は当初、大学に進学予定だった。それが3年になると「本格的に陸上をやりたい」と意思を伝え実業団への道を模索した。縁あって天満屋へと入社。卒業の際には、安田監督にこう告げた。

 「マラソンで五輪に出ます」

 松田瑞生も同じことを言って卒業した。だが、エースとして活躍した先輩とは実績が違った。その言葉に驚かされながらも「(天満屋の)監督さんの言うことを聞いて頑張れ」と声をかけた。

 安田監督が評価した才能は磨かれ、2度目となる五輪代表に決まった。「練習量が豊富な天満屋さんに行って、今では凄い筋肉がついている。近くで見たら分かります」。その教え子に対して、色紙に「酷暑のパリ 耐えて耐えてメダルへ」とメッセージを書き込んだ同監督。33位に終わった東京のリベンジを期待している。(五輪担当・西海 康平)

 ◇前田 穂南(まえだ・ほなみ)1996年(平8)7月17日生まれ、兵庫県尼崎市出身の27歳。ドラマ「東京ラブストーリー」ヒロイン役の女優・鈴木保奈美が名前の由来。小学5年から陸上を始め、15年に天満屋に入社し、17年大阪国際でマラソンデビュー。1メートル66、44キロ。

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