横浜 激闘PK戦制し初のACL決勝進出!GKポープが神セーブに歓喜「全員でつかみ取った勝利」
スポニチアネックス / 2024年4月25日 4時47分
◇ACL準決勝第2戦 横浜3―2(PK5―4)蔚山(2024年4月24日 日産ス)
サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦が行われ、日本勢で唯一、クラブとしては初めて4強入りした横浜F・マリノスが決勝進出を決めた。敵地での第1戦は0―1。ホームで前半30分までにMF植中朝日(22)の2得点などで3点のリードを奪ったが、その後に2失点。2戦合計3―3で突入した延長戦でも決着がつかず、PK戦を5―4で制した。決勝はアルアイン(UAE)と5月11日にホームで、同25日にアウェーで対戦する。
耐えて、耐え抜いて、激闘を制してまたクラブ史を塗り替えた。120分間で40本のシュートを打たれながら、2失点に抑え、さらにPK戦でも相手の5人目をストップした殊勲のGKポープは「体がギリギリだった。自分を信じて決めた方向に思い切って飛んだ」と胸を張った。
チームは大一番を控えた中、クラブは重大な“お家騒動”に揺れていた。強化を兼務する中山昭宏社長(56)が昨年末から、今月15日に浦和のTDを退任した西野努氏と極秘裏に交渉を行っていたことが最近になって発覚。提携するシティ・グループを含め各所へのコンセンサスを得られていないことで、大きな混乱と反発と招いた。
それでもチームは一丸となって戦った。U―23アジア杯に出場中のU―23日本代表メンバーから落選したMF植中は、カタールに勇気を届ける2発。前半39分にDF上島が一発退場となり、残りの約80分を10人で戦ったが、トリコロール勇者たちが意地とプライドで逆境をはね返した。
今季発足したキューウェル体制。現役時代は“オズの魔法使い”の異名を取った元スター選手で、強いカリスマ性を持つ。リバプール在籍時には、04~05年シーズンで欧州CL優勝経験。3点のビハインドからPK戦の末にACミランを破った一戦は、「インスタブールの奇跡」と呼ばれた。「諦めない姿勢が本当に目に焼き付いている」。トップダウン型の強い指導力で横浜にもその強いメンタリティーを注入している。
「マリノスファミリー全員でつかみ取った勝利だと思います。ここまで来たら、マリノスがまだ獲ってないタイトルなので、このクラブのために本当に力を発揮できるように、ここから本当にもう1回いい準備したい」とポープ。悲願のアジア制覇へ、また大きく一歩前進した。
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