【ソフトバンク・川村インタビュー】夢膨らむ育成出身3年目!! 思い出深いサンマリン宮崎でプロ1号を

ソフトバンク・川村

　首位のソフトバンクで売り出し中の川村友斗外野手（24）が、本紙のインタビューに応じた。11日に「ファイト！九州2024」のオリックス戦が行われるサンマリン宮崎は、昨秋のファーム日本選手権でMVPに選ばれた球場。開幕前に支配下選手登録され11試合連続安打も記録するなど打率・340と存在感を見せる“ザ・いい人”は、思い出の場所でプロ1号含む“いいヒット”を意識する。（聞き手・井上　満夫）

　――4月6日楽天戦のプロ初安打初打点から5月5日西武戦まで出場11試合連続安打。9試合連続スタメン起用されている。

　「コンパクトに打ちにいって結果が出たときもあった。状態はまあまあです。与えられた仕事をするだけ」

　――今春から走攻守でアピールを続け、育成選手から支配下登録。1軍で衝撃を受けた投手はいるか？

　「たくさんいますが、ゲラ（阪神）。球が“これはえぐい”と思った。しばらく対戦がないので良かったです」

　――4月23日ロッテ戦では「令和の怪物」佐々木の外角直球を左越え適時二塁打。得意コースやツボは？

　「教えられませんよ。情報が漏れちゃうので。ど真ん中。140キロフォーシームで」

　――外野の堅守に加え、走塁のセンスが抜群。理想像は？

　「佑京さん（周東）みたいに内野ゴロでもセーフになっちゃうような足。なれないですけど、球が転がったら一生懸命走ります。グラウンドを駆け抜け続けたいですね」

　――個性的な登場曲から気になる。千葉県出身のシンガー・ソングライター加賀屋はつみの「君がいる」。

　「松城小学校（北海道松前町）の卒業式で、ライブに行かれた担任の先生が“いい歌だから”と楽譜を提供してくれました。卒業式にはビデオレターを頂きました。松前中のときは町の祭りにも来てくださって。登場曲として使わせていただいたらインスタのDMも来ました。ほんとに、いい曲なんですよ」

　――好調ホークスにも“君がいる”。オリックス戦では、なじみ深い宮崎に戻る。

　「いやー、宮崎といえばキャンプです。きつい練習の思い出がよみがえってくるかも。でも今年はA組（1軍）スタートだったので何かが始まるという感じも。あとは地鶏」

　――サンマリン宮崎で行われた昨秋のファーム日本選手権はMVP。小久保2軍監督を胴上げした。球場は好印象か。

　「打球が、あまり飛ばなかったイメージです。まずは試合に出たら、勝ちにつながる打点を意識し守備、走塁をやっていきたい」

　――試合後にさらりとペットボトルも片付ける。小久保監督がつけた愛称は“ザ・いい人”。名前「友斗」もやわらかい印象だ。

　「父親は何か“ユウ○○”というイメージだったらしく仕事から帰ってきて“ト”でいこう！と。それでユウトになったらしい」

　――22年の育成入団時、心打たれたことを「新垣結衣の結婚」と書いた。最近、心打たれていることは？

　「インスタのフォロワーが、あと1000人で1万人になることです」

　――今後の目標を。

　「まず一日一善、1日1本打てるように。そして、いつか本塁打を打ちたいです。狙ったら僕はだめなんで。いつかは、ですよ」

　◇川村　友斗（かわむら・ゆうと）1999年（平11）8月13日生まれ、北海道出身の24歳。北海では2年夏の甲子園に出場し、3回戦と準々決勝で本塁打を放つなど準優勝に貢献。3年夏も出場した。仙台大を経て21年育成ドラフト2位でソフトバンクに入団。1メートル81、88キロ。右投げ左打ち。