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サザン 桜、ひらり 石川県で全国ツアー開幕 5300人のファンへ、被災地へ届けた

スポニチアネックス / 2025年1月12日 5時2分

6年ぶりの全国ツアーを石川県からスタートさせたサザンオールスターズ

 サザンオールスターズが11日、金沢市の石川県産業展示館4号館で6年ぶりの全国ツアーをスタートさせた。石川公演は1999年以来、26年ぶり。昨年、能登半島地震や豪雨に見舞われ、厳しい状況にある被災地に音楽でエールを送った。

 開演が待ち切れないとばかりに、5300人の観客の手拍子とウエーブが何度も起きた。そんな熱気の中、登場した桑田佳祐(68)は「お久しぶりでございます。生まれ故郷の金沢に帰ってまいりました」とジョーク交じりのあいさつで会場を沸かせた。さらには「最強寒波とともに26年ぶりに帰ってまいりました。年老いてしまいましたけど、アルフィーより年下のサザンオールスターズでーす!」とおどけ、ファンを笑いの渦に巻き込んだ。

 アリーナとドームを巡り26公演、約50万人を動員予定のツアー。石川での開幕はメンバーたっての願いだった。会場は地震発生直後、全国から集まった支援物資の受け入れ先でもある。そのステージで石川さゆり(66)の「能登半島」をカバーし、ご当地ネタを交えた桑田らしい軽妙なトークでファンを楽しませた。

 今年初となったステージは約2時間半。3月19日に発売される10年ぶりのアルバム「THANK YOU SO MUCH」の収録曲を中心に構成された。被災地への思いを込め、地震から1年がたった元日に配信が始まった「桜、ひらり」や、華やかなダンサーを引き連れた「恋のブギウギナイト」、往年のヒットソング「海」に加えて未発表曲も届けた。デビュー48年目、平均年齢68・6歳の演奏に会場が酔いしれた。

 桑田は「皆さんのもとに素敵な春が訪れますように!」と願った。最後に5人は「ありがとう北陸!!」と書かれた横断幕を掲げ、その先に待つ全国のファンの元へ走り出した。(高原 俊太)

 ≪会場隣にブース設置 出張輪島朝市≫隣接する3号館には能登復興応援ブースが設置された=写真。能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島朝市に出店していたお店や飲食店などが集結。ブランド米「ひゃくまん穀」、能登豚を使用したホットドッグ、郷土野菜のスープなどのご当地グルメに観客が舌鼓を打った。輪島塗の食器、お箸や、同県出身の漫画家・永井豪氏の代表作「マジンガーZ」のグッズなども販売された。さらに「よむ“THANK YOU SO MUCH”展」と題したサザンが最新アルバムに込めた思いを文字で楽しめる展示会も行われた。

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