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【王将戦】藤井王将 永瀬九段に警戒と敬意「身の引き締まる思い」 12日、掛川の陣で火ぶた

スポニチアネックス / 2025年1月12日 5時2分

<ALSOK杯第74期王将戦第1局・前日>掛川城を背に、ポーズをとる藤井王将(右)と永瀬九段(撮影・西尾 大助、会津 智海、河野 光希、藤山 由理)

 将棋のALSOK杯第74期王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は12日、静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で始まる第1局で開幕する。11日は同市で前夜祭が行われた。藤井聡太王将(22)=7冠=が挑戦者に永瀬拓矢九段(32)を迎える4度目で初の2日制タイトル戦。藤井には2月開幕の棋王戦5番勝負とのダブル防衛戦で史上最速のタイトル戦100勝が懸かる冬の12番勝負となった。

 2年前と3年前、わずか2度の体験が深く記憶に刻まれている証だろう。愛知県瀬戸市の実家から隣県である静岡・掛川駅へ降り立つと「王将戦の開幕局は掛川という印象。いよいよ始まるんだなと身の引き締まる思いです」。藤井は身震いに似た感覚を告白した。

 特に前々回の第72期は羽生善治九段(54)との唯一のタイトル戦第1局。振り駒で先手を引いたが、挑戦者の羽生から一手損角換わりの奇襲をぶつけられた。勝利を収め「課題はあったが充実感もあった」と回想していた。

 今回は四段時代から練習将棋を教わる永瀬との初の2日制。「序中盤の研究の深さ、正確さ」に加えて「中終盤も気づきづらい手を拾って例外的な手を見つける力に優れている」と警戒ポイントを連ねた。

 盤上の技術だけではない。1日5時間睡眠で練習将棋を4、5局指し、その棋譜全てをAIで分析する将棋との向き合い方にも敬意を示す。その上で「私を引き上げてもらった。普段から教えてもらっているから、さらに工夫をしないと」と覚悟を語った。

 「もう」と書くしかない。2020年6月8日、当時七段の藤井が渡辺明棋聖に挑んで挙げたタイトル戦初白星。挑戦が決まった4日から、棋聖戦第1局まで4日間しか準備期間がなかったため、和服ではなく濃紺のスーツ姿で初のタイトル戦に臨んだあの日から4年7カ月。増田康宏八段(27)を挑戦者に迎える棋王戦5番勝負とのダブルタイトル戦で、共に防衛すればタイトル戦勝利が101に達する。現在94勝で大台まであと6勝。驚くべきは、その負け数だ。

 現在の23敗は、最速で100勝に到達した羽生善治九段の44敗の約半分。中原誠十六世名人が51敗、大山康晴十五世名人は60敗、渡辺62敗、谷川浩司十七世名人83敗、米長邦雄永世棋聖131敗で続く。いかに歴代の永世名人や永世称号資格者を上回るスピードで勝ち星を重ねたかを表す。期間にしても、羽生は89年度竜王戦第4局での初勝利から96年度王位戦第4局での100勝まで6年9カ月かかった。

 記録の申し子に、また新たな記録が待ち構えている。(筒崎 嘉一)

 ◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負 全対局「囲碁将棋プラス」で生配信

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