【王将戦】永瀬九段 初の2日制で打倒藤井王将へ「突破口を開かねば」 年末年始も練習将棋

＜ALSOK杯第74期王将戦第1局・前日＞掛川城を背に、ポーズをとる藤井王将（右）と永瀬九段（撮影・西尾　大助、会津　智海、河野　光希、藤山　由理）

　将棋のALSOK杯第74期王将戦7番勝負（スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催）は12日、静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で始まる第1局で開幕する。11日は同市で前夜祭が行われた。藤井聡太王将（22）＝7冠＝が挑戦者に永瀬拓矢九段（32）を迎える4度目で初の2日制タイトル戦。

　藤井とのタイトル戦4度目にして初の2日制となる永瀬は、はやる心を穏やかに制御して掛川入りした。年末年始は休むことなく研究会を組み、王将戦への準備は万全。「大みそかの午後10時に突然頭痛がひどくなったんですが、3時間寝たらすっかり治りました。菌を殺したんですね」。翌元日も予定通り棋士や奨励会員をパートナーに練習将棋を実施。まさに鉄の男だ。

　「これまで2日制で藤井さんとのシリーズを勝った人はいない。だれかが突破口を開かねばと思っています」

　検分では盤側に2つ用意された「inゼリー（ブドウ糖）」を見て「あと3つ、追加していただけますか」と依頼。対局中の飲み物も「紅ほっぺとキウイのフレッシュジュースは飽きるほど堪能したい」と永瀬節は終始全開だった。

　◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負　全対局「囲碁将棋プラス」で生配信