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インドSkye Air Mobility社が描くドローン時代、温度管理された医療品を安全輸送

Techable / 2024年3月29日 8時0分

インドで配送用ドローンを開発するSkye Air Mobility社は、インドで有名な医療機関であるAIIMS Deoghar(ジャールカンド州)、Regional Institute of Medical Sciences(マニプール州)、AIIMS Patna(ビハール州)、AIIMS Jodhpur(ラジャスタン州)などと契約を結び、同社のドローンが温度管理された医療品を安全かつタイムリーに輸送するサービスを提供する。

初の国産ドローン交通管理システムも開発

Skye Air Mobility社は2019年にChandra Prakash氏とSwapnik Jakkampudi氏によって設立。医療品、救援物質、食品、電子製品分野でドローンによる迅速な物流網の構築や、UAM(Urban Air Mobility:ドローン等を使った人や物資を輸送する都市交通システム)のインフラ設計を目指し、様々なBVLOS(=Beyond Visual Line of Sight:有人地帯での目視外飛行)試験に取り組んでいる。

2022年には投資ファンドを実施しており、リードインベスターであるChiratae Ventures以外にもインドでは著名なエンジェル投資家であり実業家でもあるAnkit Nagori氏 (Curefit Co-founder)やVarun Alagh 氏(Mamaearth Co-founder)が参加、合計で170万ドルのシード資金を調達した。

同社の顧客にはFlipkart、Dunzo、Swiggy、Redcliffe Labs、Aster Healthcare、Blue Dart、Curefoodsなど、インドでは日常的に使うサービスを提供している企業名が並ぶ。

Skye Air Mobility社が開発するのはドローンだけではない。2023年2月に初の国産ドローン交通管理システムSkye UTMを開発し、無人の航空交通と有人の航空空域を効率よく管理することを可能とした。インド政府はインフラ、建設、高速道路開発プロジェクトのリアルタイム監視にこの技術を導入することを計画しているという。

インド農村部の課題

インドの全人口の65%は農村部に住んでいるとされており、医薬品へのアクセスの悪さが問題になっている。農村部では薬局や診療所が居住地域から5km以内に存在しない割合が60%程度とされており、人口を14億人としたときおよそ5.5億人が気軽に医薬品を手に入れることが出来ない環境に住んでいる。

また運よく近くに薬局があったとしても、薬剤師対患者比率は4000人に対して1人とされており、WHOが推奨する水準をはるかに下回っている。そのため頻繁に在庫切れを起こし、また在庫が補充されるまでの期間が数か月単位と長いことも問題とされる。

農村部における同様の問題は、医薬品以外にもさまざまな分野で起きているのが実情だ。こういった問題を解決できるかもしれないのがドローン配達なのである。

Skye Air Mobility社が描く未来

たとえば大手医薬品製造企業のCipla社はSkye Air Mobility社と共同でHimachal Pradesh州でドローンによる医療・医薬品配送サービスを開始、遠隔地の薬局や診療所向けに重要な医薬品を配送する。

すでに約50キロの距離を25分以内で配達するドローン配達試験をクリアしており、今後はアクセスの悪い地域に対してもサービス展開を目指す。これにより農村部における医薬品等の不足の緩和が期待されている。

Skye Air Mobility社は35機から6か月で100機までドローンを増やすことを計画しており、まだ数は少ないが着実に進歩している。

広大なインドを縦横無尽に駆け巡るSkye Air Mobility社のドローンが、インドの医療問題を解決。そんな日がすぐそこまで迫ってきている。

文・はっさく(@hassakumacro)

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