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ネリの体調管理に厳戒態勢 毎日の体重測定&薬物検査も5回超、本人も「もうリミット内」と豪語

THE ANSWER / 2024年5月4日 14時44分

横浜市内の会見にサングラスをかけて出席したルイス・ネリ【写真:荒川祐史】

■Amazon プライム・ビデオで独占生配信

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一戦12回戦が6日、東京ドームで行われる。4日は神奈川・横浜市内で会見が開かれ、メインイベントの王者・井上尚弥(大橋)と元世界2階級制覇王者の挑戦者ルイス・ネリ(メキシコ)らが出席。34年ぶりの東京Dボクシング興行へ、ネリのコンディション管理に厳戒態勢が敷かれていることが明らかとなった。戦績は31歳の井上が26勝(23KO)、29歳のネリが35勝(27KO)1敗。

 両者とも落ち着いた様子で意気込みを語った。100人を超える国内外の報道陣、関係者が集結。井上はネリと3月の試合発表会見以来の対面となった。スーパーバンタム級のリミットは55.3キロ。前日計量を翌日に控え、「いよいよこの日が来たなという想い」と心身ともに仕上がっていた。ネリについては「事前に体重が仕上がっていると聞いて安心。改めて見ても非常に良い状態だと思う」と印象を明かした。

 サングラス姿のネリはガムをくちゃくちゃと噛みながら会見。ふてぶてしさを感じさせ「体重はもうリミット内だ。だから問題ない」と豪語した。全身黒ずくめのいかつい装い。会見冒頭、選手たちは名前を紹介されると立ち上がって挨拶したが、ネリだけは微動だにせず座ったままだった。

 興行に携わる帝拳プロモーションの本田明彦会長は、ネリのコンディションを徹底的に管理していることを明かした。本人のリミット内という発言も「本当です」と証言。1日1回以上は体重を量らせ、相手陣営から毎日報告を受けているという。水抜きなど無理な減量はさせず、「1か月かけて減量しています」とした。さらにVADAによるドーピング検査は「5、6回」を終え、全て陰性。尿検査を基本とし、時には血液検査もしたという。

 ネリは2017年8月の山中慎介戦の薬物検査で陽性反応。18年3月の再戦は大幅な体重超過でWBC世界バンタム級王座を剥奪された。ともに勝利したが、日本ボクシングコミッション(JBC)から国内のライセンス無期限停止処分に。海外でリング復帰し、20年9月にスーパーバンタム級で世界2階級制覇。今年2月、ネリと陣営はJBCに謝罪と資格回復を求める書面を提出。規定に基づき、処分が解除されていた。

 WBC規定で事前計量が設けられ、試合30日前がリミット55.3キロの10%(60.83キロ)、15日前が5%(58.065キロ)、7日前が3%(56.959キロ)が上限。井上、ネリともに全てパスし、ドーピング検査でも陽性はなかった。

 この日、井上は「こんなに素晴らしい環境とタイミングが揃う試合はない。まず4つ防衛するという最大のモチベーションを生かして必ず勝ちに行きたい」と感謝。ネリは「死を覚悟して戦いに挑む。勝者になると確信している」と王座奪取を誓った。

○…Amazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上―ネリ戦のほか、元K-1王者・武居由樹(大橋)がWBO世界バンタム級王者ジェイソン・マロニー(豪州)に世界初挑戦。井上の弟のWBA世界同級王者・拓真(大橋)が同級1位・石田匠(井岡)と2度目の防衛戦を行う。WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は同級3位・桑原拓(大橋)と初防衛戦。同じ興行で世界戦4試合は国内史上最多となる。(THE ANSWER編集部)

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