武居由樹が涙「世界チャンピオンになりました!」 尚弥とも激闘の王者マロニー撃破、日本人がバンタム級ベルト4つ独占の快挙
THE ANSWER / 2024年5月6日 20時30分
■Amazon プライム・ビデオで独占生配信
ボクシングのWBO世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦が6日、東京ドームで行われ、世界初挑戦の同級5位・武居由樹(大橋)が王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に3-0の判定勝ち(116-111×2、117-110)した。武居は日本人初のK-1とボクシングでの世界王者が懸かった一戦。マロニーは2度目の防衛戦だった。戦績は27歳の武居が9勝(8KO)、33歳のマロニーが27勝(19KO)3敗。
日本の期待が注がれた。この試合から世界的リングアナウンサーのジミー・レノンJr.氏が担当。国歌斉唱も行われ、ドームが荘厳な空気に包まれた。大熱狂の中で鳴った初回のゴング。サウスポーの武居は慎重な立ち上がりをみせたが、2回はローブローで減点を取られた。それでも3回に左ボディーストレートで効かせる場面も。変則的な挑戦者に王者マロニーはなかなか前に出られなかった。
4回以降も武居が攻勢を強めていった。6回終了間際には左ボディー、右フックのコンビネーションが綺麗に着弾。しかし8回、右ショートを受けてよろめき、たまらずクリンチした。息を吹き返した王者は的確なパンチで削っていく。武居は終盤に盛り返し、最終12回は「武居!」コール。明らかに効かされ、滅多打ちにあった。レフェリーが今にも割って入ろうかというところ、本能で耐えきり、終了のゴングが鳴った。
判定は3-0で武居の勝利。涙も見せた。リングインタビューでは「こんにちは、足立区から来た武居が東京ドームで世界チャンピオンになりました!」と声を震わせ、「12ラウンド結構きつくて、KOで勝ちたかったけれど、マロニー選手が強いって分かってから必死に練習できた。マロニー選手のおかげで強くなれた。ありがとうございました」と相手にも感謝した。
これまでK-1とボクシングで世界王者になった日本人はいない。武居は、2017年5月にWBC世界フライ級王座に就いた比嘉大吾(13試合)以来、日本人2人目の「デビュー全勝全KOで世界戴冠」の快挙が懸かっていた。
武居は、育ての父として慕う格闘技ジム「POWER OF DREAM」の古川誠一会長と二人三脚でK-1世界王者に。大橋ジムでボクシング転向後は、元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナーに師事。2021年3月にボクシングデビューすると、8勝(8KO)のパーフェクトレコードで世界戦にたどり着いた。
王者マロニーは20年10月に米ラスベガスで井上尚弥(大橋)に世界挑戦し、7回KO負け。21年8月に再起すると、井上が返上したWBO世界バンタム級王座を23年5月に獲得した。今年1月に初防衛成功。世界的モンスターに敗れたとはいえ、ハイレベルな技術を持つ再起後6連勝中の実力者だった。
メインイベントは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上と元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)の歴史的一戦。34年ぶりに東京Dでボクシング興行が開催された。
この日は、井上の弟のWBA世界バンタム級王者・拓真(大橋)が同級1位・石田匠(井岡)に判定勝ち。WBC王座には中谷潤人(M.T)が君臨し、4日には西田凌佑(六島)がエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に判定勝ちでIBF王座を奪取した。武居の勝利で、全4つのベルトを日本人が独占する快挙となった。(THE ANSWER編集部)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
井上尚弥の離れたバンタム級、日本人4人で「4団体独占」が話題 手放した全てが「また日本に集まった」
THE ANSWER / 2024年5月6日 20時56分
-
バンタム級日本人独占なるか 8戦全KOボクサー・武居由樹がKOで世界獲りへ「早い回でバチッと」
THE ANSWER / 2024年5月5日 15時54分
-
尚弥VSネリ興行で「一番、目立つ気持ち」 セミを任された世界初挑戦の武居由樹「バチッと勝つ」
THE ANSWER / 2024年5月4日 15時49分
-
井上尚弥に敗戦「価値がある」 優等生王者が謙虚にV2宣言「日本のボクシング文化をリスペクト」
THE ANSWER / 2024年4月30日 15時25分
-
5.6東京D興行で場外舌戦「ムカついた」 八重樫氏、王者陣営の「トレーナーも研究」にチクリ
THE ANSWER / 2024年4月30日 14時35分
ランキング
-
1宮田笙子、NHK杯13年ぶり3連覇で初五輪切符 岸里奈、岡村真、中村遥香が五輪代表決定
スポーツ報知 / 2024年5月18日 16時12分
-
2レーバークーゼンが歴史的快挙!ドイツ1部史上初シーズン無敗優勝達成 クラブ初の“欧州3冠”へ弾み
スポニチアネックス / 2024年5月19日 0時28分
-
3巨人・坂本勇人「いい感じで打てました」 “ミスター超え”187度目猛打賞
スポニチアネックス / 2024年5月18日 19時32分
-
4「やっぱ持ってる」大谷翔平、“記念日”に自ら祝砲!「日本も早くしないとな。アメリカに先越されとるで」
スポーツ報知 / 2024年5月18日 13時56分
-
51014億円男・大谷翔平が生んだ“今季最高”の光景 米国でも話題沸騰「大金が支払われた理由」
THE ANSWER / 2024年5月18日 19時33分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください