井上尚弥に敗戦「価値がある」 優等生王者が謙虚にV2宣言「日本のボクシング文化をリスペクト」
THE ANSWER / 2024年4月30日 15時25分
■武居由樹と防衛戦マロニーが練習公開
ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)が30日、5月6日に東京Dで行われる同級5位・武居由樹(大橋)との2度目の防衛戦に向け、都内の帝拳ジムで練習を公開した。日本のファンにも人気の王者は終始優等生ぶりを発揮。丁寧な受け答えに終始した。戦績は33歳のマロニーが27勝(19KO)2敗、世界初挑戦で27歳の武居が8勝(8KO)。
マロニーは時折笑顔を見せながら心境を語った。
「日本はずっと試合をしたかった国です。キャリアの初めからボクシングカルチャーの素晴らしい国だとリスペクトしていました。今回は日本史上最大のイベントに参加できて感謝しています。キャリア最高の準備ができた。体調も体重も問題ありません。みんなにも自分にも記憶に残る試合にしたい。日本の方々が『また早く見たい』と思える試合にしたいです」
世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)と元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)がメインイベントを務める歴史的興行に参戦。ネリは挑発的発言を繰り返す一方、マロニーは武居へのメッセージを求められ、「あとはいい試合をするだけだね」と健闘を誓った。
20年10月に米ラスベガスで井上に世界挑戦し、7回KO負け。21年8月に再起すると、井上が返上したWBO世界バンタム級王座を昨年5月に獲得した。今年1月に初防衛成功。世界的モンスターに敗れたとはいえ、ハイレベルな実力を持つ再起後6連勝中の実力者だ。井上戦の衝撃的敗戦はキャリアの財産になっている。
「とても価値のある試合でした。成長に繋がった機会。パウンド・フォー・パウンドトップの選手と試合ができるのは大きなことです。今回、タケイ選手が同じジムにいることもいいこと。経験と強さを見せられるし、同じ興行に出るイノウエ選手にも勝ってほしいです」
時折笑顔を見せながら心境を語ったマロニー【写真:浜田洋平】
■「このスポーツに自分を捧げてきた」「ドウモアリガトウ」
元K-1世界王者の武居は21年3月にボクシングデビュー以降、8勝(8KO)の連続KO勝ちを続けてきた。マロニーはボクサーにはないキックボクシング特有のリズムを警戒。母国では前日本バンタム級王者・堤聖也ら3人の日本人選手とスパーリングを重ねた。
「(武居は)とても良い選手なので長い期間準備をしました。爆発力とスピードのある選手。ボクサーと違う距離の取り方がありますが、何をされても対応できる自信があります。集中力を切らさずにやる必要があるし、僕も集中力は持っていると思う」
1990年のマイク・タイソン以来34年ぶりの東京Dボクシング興行。武居がデビューから全勝全KOで世界戴冠すれば、17年5月にWBC世界フライ級王座に就いた比嘉大吾(13試合)以来、日本人2人目の快挙だ。K-1とボクシングで世界王者になれば日本初の偉業。しかし、マロニーだって譲れない。
「試合の鍵は真のボクサーであること。このスポーツのために自分を捧げて努力してきました。だから、この大きな舞台に立てます。自分の20年のボクシングにおける想いがキーになるでしょうね。やるべきことはタイトルの防衛。勝利を確信しています」
丁寧な受け答えに終始した会見。終了時に「ドウモアリガトウ」と笑った。その後は軽めのシャドー1回のみ披露。謙虚に意気込む“真の優等生”王者が、堂々と挑戦者を迎え撃つ。
○…興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上と武居のほか、井上の弟のWBA世界バンタム級王者・拓真(大橋)が同級1位・石田匠(井岡)と2度目の防衛戦を行う。WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が同級3位・桑原拓(大橋)と初防衛戦。同じ興行で世界戦4試合は国内最多3試合を超える規模となる。(THE ANSWER編集部)
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