紀藤弁護士「判決には二つの意味があります」 ＳＮＳ中傷で罷免の判事に言及

紀藤弁護士

弁護士の紀藤正樹氏が４日、自身の「Ｘ」（旧ツイッター）を更新し、裁判官弾劾裁判所（裁判長＝船田元衆院議員）から罷免の判決を言い渡された仙台高裁の岡口基一判事について見解を述べた。

岡口判事はＳＮＳの投稿で殺人事件の遺族を中傷したなどとして訴追され３日、裁判官弾劾裁判所から裁判官を辞めさせる「罷免」の判決を言い渡された。船田裁判長は判決理由について「執拗かつ反復して遺族の感情を傷付けた」と指摘し「表現の自由として許容される範囲を逸脱した」として罷免の判決を言い渡した。

紀藤氏は「この弾劾裁判の判決には二つの意味があります」とした上で「一つ目は、裁判官にも表現の自由があること。二つ目は、裁判官の表現の自由には、市民の表現の自由とは異なる、裁判官の地位から来る限界があること、そのために『繰り返した』ことと『裁判官に許される限度を逸脱』という言葉が使われています」と解説した。