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【F1】角田裕毅 10位入賞を生んだ〝極限の技術〟 エースドライバーの資質も見せた日本GP

東スポWEB / 2024年4月8日 5時3分

〝地元〟のレースでファンをうならせた角田裕毅(カメラ・秋山昌輝)

衝撃の超速ピットストップの裏に〝神業〟あり――。F1日本グランプリ(GP)決勝が7日に鈴鹿サーキットで行われ、RBの角田裕毅(23)が10位入賞。鈴鹿での日本人の入賞は2012年に3位の小林可夢偉(当時ザウバー)以来12年ぶりの快挙となった。好走の大きな要因が、中盤のピットストップで見せたごぼう抜き。モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏(61)は角田のある技術を絶賛した。

勝負を分けたのは、23周目に入る際の一斉ピットストップだ。角田を含め中団で争っていた5台が同じタイミングでピットへ向かう。そして、迅速に作業を終えて最も早くコースに戻ったのは角田だった。14位から11位へと衝撃のごぼう抜きを見せ、一気にレースの流れを変えた。

33周目には、逆バンクで大外からニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を豪快に追い抜き、入賞圏内の10位に浮上。見せ場たっぷりのレースぶりで、鈴鹿では自身初となる入賞を果たした。この超速ピットストップには、昨年を上回る10万2000人の大観衆が熱狂。なぜRBと角田はライバル勢を出し抜けたのか。

小倉氏は「これはもう、チームのメカニックがすごく良い仕事をした」と指摘。RBと角田は前戦オーストラリアGPでも作業時間の速さで5位に入り、日々の鍛錬が実を結んだ形だ。ただ、スタッフだけでなく角田の職人技も見逃せない。

小倉氏は「実は車を止める位置が重要になる。ピットには車を止める位置に線が引いてあり、前後左右5センチ間隔で目盛りが付けられている。そこでちょっとでもずれると、0・0何秒で差が出て遅れが生じる。そこで角田は、ビシッと正確に止めた」と絶賛。角田の正確無比な停車技術が大逆転劇を生んだのだ。

角田もレース後にピット作業を振り返り「めちゃめちゃ速かった。僕も駐車(停車位置)をちゃんとするように意識して、メカニックがそれに応えてくれた」と会心の笑顔で語った。

また、角田はレース中の無線で、成功した2回目のピット作業後に「みんな最高の仕事をしてくれた!」とスタッフに感謝。小倉氏は「ああやってチームを鼓舞することで、次もまた頑張ろうとなる。エースドライバーとしての資質も備えていると感じた」と評価した。

劇的な場面の数々はインパクトを残し、世界中のファン投票で最も印象的な選手を決める「ドライバー・オブ・ザ・デー(DOD)」で角田は2位に躍進。小倉氏は角田が支持を受ける理由について「以前は無線で怒鳴っているのが面白いなどで人気があったが、今はF1ドライバーとしての実力を高く評価する海外のファンが増えている。あのマシンでこれだけの結果を出しているのはすごいと。だからこそ今回、高い得票率を得た」と分析。名実ともに世界トップクラスのドライバーになりつつある。

「角田裕毅という選手を欲しいというチームが出てきそうな方向になってきた。実力の高い選手になっている」と小倉氏。次戦の中国GP(21日決勝)も期待大だ。

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