イスラエル首相が南部ラファへの侵攻明言 ハマス側人質が想定以上に死亡した可能性
東スポWEB / 2024年4月10日 6時18分
イスラエルのネタニヤフ首相は8日、イスラム組織ハマスの最後の拠点とみられるパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの地上軍侵攻について、「われわれは何よりもまず、人質全員の解放とハマスに対する完全勝利という目標を達成するために常に努力している。この勝利にはラファへの侵攻とそこにいるテロリスト大隊の排除が必要だ。必ず実行する。日程も決まっている」と声明を出した。具体的な日程は示さなかった。
昨年10月7日から続くイスラム組織ハマスとの戦闘の勝利には、ラファに駐留しているハマスの4大隊を排除することが必要だとしている。
国際社会はラファへの侵攻に反対しており、ラファに避難している約140万人の民間人が危険にさらされると主張している。イスラエル当局は民間人を保護する計画があるとし、ラファから数十万人のパレスチナ人を避難させる準備として4万張のテントを購入していることを認めた。
軍事事情通は「ネタニヤフ首相の声明は、現在進行中のハマスへの人質解放の圧力だとみられます。ラファにはハマスの指導者がイスラエル人人質とともに隠れていると考えられています」と指摘する。
昨年10月7日、ハマスがイスラエル南部を襲い、253人の人質を拉致。捕虜交換などで109人が解放され、イスラエル軍が3人救出し、12人の遺体を収容した。3月下旬の時点で、残る人質は129人とみられる。
「イスラエルは人質129人のうち少なくとも34人、多ければ50人が死亡したとみています。一方、ハマス側はイスラエル軍の空爆で多くの人質が死亡したと主張しています。いずれにしてもイスラエルとハマスの捕虜交換が昨年11月を最後に実現していません。病気なども含め思ったより多くの人質が亡くなっているかもしれず、ハマス側がイスラエル側の要求する人数の解放に応じられない可能性があります」と同事情通は話している。
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