上手に活用しよう!「ポイント還元」と「キャッシュレス決済」を総まとめ
LIMO / 2019年10月2日 19時15分
上手に活用しよう!「ポイント還元」と「キャッシュレス決済」を総まとめ
消費増税がいよいよ2019年10月にスタートし、消費税率が原則的に8%から10%に上がりました。これにともなう消費者の負担を軽減する目的で「キャッシュレス・ポイント還元事業」、いわゆるポイント還元制度が施行されます。
「これを機にキャッシュレスを体験してみようかな」と考えている人も多いのではないでしょうか。進むキャッシュレス化に乗り遅れないために、ポイント還元制度とキャッシュレス決済についておさらいをしておきましょう。どのキャッシュレス決済を選べば良いのかについてもあわせてご紹介します。
そもそもポイント還元制度とは?
消費者がポイント還元制度で知っておきたい要点は2つです。1つ目は、制度に対応しているショップで買い物をしたときに5%のポイントが戻ってくること。2つ目は、コンビニなどのフランチャイズ加盟店で買い物をしたときに2%のポイントが戻ってくることです。
ポイントとは、そのショップで使える金券のようなものです。次回の買い物で現金の代わりに使えるものと考えるとわかりやすいでしょう。5%が還元されるショップで1万円の買い物をすると、500円分がポイントバックされるのでお得です。
ただし、このようなポイント還元が利用できるのは、制度の対象になるキャッシュレス決済をした場合のみです。(※その場で値引きをする「即時還元方式」を導入している店舗もあります。セブン-イレブン・ジャパンやローソン、ファミリーマートのコンビニ大手3社など)
一般社団法人キャッシュレス推進協議会の「キャッシュレス・ポイント還元事業(https://cashless.go.jp/)」では「ポイント還元」の公式アプリを配信しており、そのアプリの地図上で対象店舗を探せます。対象店舗は今後も増えるもようです。
主なキャッシュレス決済サービスは以下になります。(「主要なキャッシュレス決済サービス」参照)
キャッシュレス決済にはどんな種類があるの?
キャッシュレス決済とは、現金を使わない支払いのこと。とくに、スマートフォン(スマホ)のみで支払いができるおサイフケータイ決済やQRコード決済をスマホ決済と呼びます。
キャッシュレス決済は実際にお金を支払うタイミングによって大きく3つの種類に分けられます。後払いのポストペイと前払いのプリペイド、および買い物をしたタイミングで決済が行われるリアルタイムペイの3つです。(表「キャッシュレスの種類」参照)
ポストペイの代表がクレジットカードで、デビットカードはリアルタイムペイに分類できます。電子マネーには大きくプリペイド型とポストペイ型の2種類があります。〇〇ペイという名称のQRコード決済が爆発的に増えていますが、多種多様なタイプがあって非常にわかりにくい状況です。それぞれ詳しくみていきましょう。
クレジットカード
クレジットカードとは、買い物をしたときに代金をクレジットカード会社に立て替えてもらい、数カ月後にクレジットカード会社に対して支払いをする仕組みです。
手元に現金がなくても買い物ができるので、「使いすぎてしまうのではないか」と不安になる人もいるでしょう。また、クレジットカードを利用するときにカードをショップのスタッフに手渡したり機械を通したりするケースがあるために、「不正利用されるのがこわい」と思う人も少なくありません。
デビットカード
デビットカードとは、銀行口座に紐付けられたカードです。支払いはリアルタイムに行われ、口座にある残高の範囲内でしか利用できません。
クレジットカードの使いすぎが気になる人にはピッタリのカードといえるでしょう。
電子マネー
電子マネーとは、現金を必要としない電子的な決済に使われる仮想的なお金です。サービスを提供する企業の提携グループ内でしか使えないのが特徴といえるでしょう。
nanaco(https://www.nanaco-net.jp/)やWAON(https://www.waon.net/)などの流通系電子マネーや、Suica(https://www.jreast.co.jp/suica/)やICOCA(https://www.jr-odekake.net/icoca/)などの交通系電子マネーなどがあります。
電子マネーは大きくプリペイド型とポストペイ型に分けられます。あらかじめ、特定のカードやウォレット(仮想的なお財布)などにお金をチャージする必要があるのがプリペイド型です。プリペイド型では基本的にチャージした金額を超える支払いはできません。チャージ方法は多種多様で、現金を専用ATMから入金したり、銀行口座やクレジットカードから入金したりすることが可能です。
一方、ポストペイ型電子マネーの代表がNTTドコモと三井住友カードが提供するiD(https://id-credit.com/index.html)とJCBのQUICPay(https://www.quicpay.jp/)でしょう。どちらも、買い物に使った金額は後日登録したクレジットカードに請求される仕組みです。
QRコード決済
次々にサービスが登場し、まさに群雄割拠の状態になっているのがQRコード決済です。それぞれのサービスで少しずつ仕組みや機能の名称が異なり、「どこがどう違うのかわかりにくい」と感じる人も多いことでしょう。
QRコード決済とは、マトリックス型の二次元コード(QRコード)を利用した決済のことです。サービスを使う前にスマホに専用のアプリをインストールして、決済方法の設定をしておく必要があります。
主に、買い物をする側がスマホにQRコードを表示させてショップ側に読み取ってもらうスタイルと、ショップの情報をスマホで読み取って決済するスタイルの2通りがあります。
基本的に、〇〇ペイ専用アプリの「残高」などに銀行口座やクレジットカードからチャージをして、そこから決済する方式が一般的です。しかし、支払いに電子マネーを利用できるケースや後日クレジットカードに直接請求が行くケースなど、その仕組みは多種多様です。
キャッシュレス決済でたまるポイントの種類とは
キャッシュレス決済でたまるのは、そのサービス独自のポイントです。たとえば、A社の電子マネーで決済したときに還元されるのはA社のポイントで、B社の〇〇ペイでたまるのはB社のポイントということになります。
クレジットカードを利用するとクレジットカード会社のポイントがたまります。そのため、QRコード決済サービスを提供する会社と同じグループ会社のクレジットカードや銀行口座からチャージをすると、「ポイントがダブルでたまる」というケースが出てくるのです。楽天ペイ(https://pay.rakuten.co.jp/)はその代表例といえるでしょう。
どのキャッシュレス決済を選べばいいの?
特定のショップで使えるキャッシュレス決済は、そのショップが対応しているキャッシュレス決済のみです。たとえば、PayPay(https://paypay.ne.jp/)やLINE Pay(https://line.me/ja/pay)はほとんどの大手コンビニで使えますが、楽天ペイはセブン-イレブンでは使えませんでした。しかし10月1日から使用可能に。そのショップがどのキャッシュレス決済サービスの加盟店になっているのかがポイントになってきます。
キャッシュレス決済選びで大切なのは、自分がよく利用するショップのキャッシュレス決済サービスを使うことです。せっかく、キャッシュレス決済を導入しても、使う機会が少ないとなかなかポイントはたまりません。たまったポイントを使うチャンスも少なくなってしまうのです。ポイントのなかには有効期限があるものも存在し、いったんチャージすると現金化できないものもあるため注意が必要です。
〇〇ペイのキャンペーンを見逃さない!
QRコード決済の分野は競争が激化しており、しばしば大々的なポイントバックキャンペーンが展開されています。お得なキャンペーンを見逃さないためには、スマホにQRコード決済用アプリを複数インストールしておくのも1つの方法でしょう。ただし、セキュリティ対策は欠かせません。
キャッシュレス決済で注意すべきこととは
スマホ決済の不正利用を防ぐうえで、スマホに指紋認証や顔認証などの画面ロックをかけておくことは基本中の基本です。スマホやパソコンにセキュリティ対策ソフトやアプリを入れることや、複数のサービスでパスワードを使い回さないことも大切です。
「便利だから」という理由で安全性が確保されていないWi-Fiを不用意に利用している人もいるかもしれませんが、パスワードが盗まれてしまう可能性がある点には十分に注意しましょう。クレジットカード会社が独自の本人認証サービスを提供しているケースもあるので、積極的に利用してみてはいかがでしょうか。
キャッシュレス決済で不正利用を防ぐためには、高いセキュリティ意識が必要です。知識を高めてお得なサービスや制度を賢く安全に利用しましょう。
【参考】
「キャッシュレス・ビジョン(https://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf)」経済産業省
「キャッシュレス・ポイント還元事業(https://cashless.go.jp/)」一般社団法人キャッシュレス推進協議会
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