え!節税にはならないの? ふるさと納税の注意点

LIMO / 2019年10月20日 20時0分

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え!節税にはならないの? ふるさと納税の注意点

節税対策としてふるさと納税を活用する。このような話を聞いたことある方も多いのではないでしょうか。年末が近づくこの時期になると、「ふるさと納税やっていないの? もったいない」という声も耳にします。

では、ふるさと納税は節税になるのでしょうか。どんなメリットがあって、注意点は? 今回は、ふるさと納税の制度と共に、整理していきたいと思います。

改めてふるさと納税をおさらいする

ふるさと納税とは、簡単に言うと、自分自身で選んだ自治体に寄付ができる仕組みです。寄付した金額のうち2,000円を超える部分について、税金から控除されるために、“ふるさと納税”という言葉が使われていますが、実際はあくまで寄付となります。

寄付したお礼に、その地域の特産品や名産品がもらえるので、メディア等でも注目され、多くの方が利用するようになりました。

一方で、各自治体による返礼品競争が激化し、本来のふるさと納税の意図を逸脱した商品券や旅行券、パソコンや家電など換金性が高いものなどが増える結果となったため、総務省より全国の自治体に対し、返礼品額の比率を3割までとすることや、地場産以外を返礼品としないなどの規制を2019年度の税法改正案に盛り込みました。

これにより、各自治体のよりお得感のある返礼品については、申し込み期限が設けられ、駆け込み需要のようなものもありました。

そもそも、ふるさと納税は節税になるのでしょうか。またお得なのでしょうか。

以下が、制度の概要です。

控除額の計算

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拡大する(/mwimgs/e/1/-/img_e1c9de71499ef7003b0bfc2e34f11f3680471.jpg)

出典:総務省ホームページ(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html)

控除の計算式は以下のようになります。

① 所得税からの控除=(ふるさと納税額―2,000円)×「所得税の税率」
② 住民税からの控除(基本分)=(ふるさと納税額―2,000円)× 10%
③ 住民税からの控除(特例分)=(ふるさと納税額―2,000円)×(100%-10%(基本分)―所得税の税率)
※住民税からの控除の特例分は、この特例分が住民税所得割額の2割を超えない場合は、上記計算式となります。

④ 住民税からの控除(特例分)=(住民税所得割額)×20%
※特例分が住民税所得割額の2割を超える場合は、上記の計算式となります。この場合、実質負担額は2,000円を超えます。

計算式を見ると、非常に複雑で難しく思えますが、要はふるさと納税した金額の2000円を超えた部分が翌年以降の税金から控除されるもので、2000円は自己負担となるということです。これは、節税ではなく、税金の先払いのようなものです。

具体的には、先にふるさと納税としてお金を支払い、後から確定申告やワンストップ特例を利用して、税金の控除として一部戻ってくるというものです。結果的に、2,000円の自己負担はあるので、金額的にはマイナスになるのがふるさと納税です。しかも、所得税や住民税が軽減されるため、目に見えて戻ってくるものではないので、実感しにくい部分もあります。

では、なぜ節税にもならないのに、多くの方がふるさと納税をやっているのでしょうか。

ふるさと納税がお得に感じる理由は、返礼品がもらえるということに尽きるでしょう。2000円の自己負担で、2000円以上のものが受け取ることができれば、差額分は得をするということです。寄付する自治体は自由に選ぶことができるので、普段購入することのない高級なお肉や魚、特産品などを選ぶことができます。

おススメのふるさと納税活用法

ただ、確かに普段購入しないものを楽しめるのは、ひとつの楽しみ方ではありますが、節税にもなっていないし、2000円の支出は増えているので、家計的に見ると決してメリットがあるものではありません。

もし、家計的なメリットを得ようとするのであれば、普段の生活の中で購入するお米や日用品などを選ぶべきです。どうせ購入するものであれば、結果的に購入費用を抑えることができるので効果的です。

また、意外と盲点なのが地域サービスの利用です。自治体によっては、お墓清掃サービスや空き家見守り、お庭の掃除サービスなどを返礼品として準備しているところもあります。

実家が遠方だったりすると、毎年のお墓の清掃や実家の管理など、交通費や時間的な負担が大きいケースが多いかと思います。年に一回お墓の清掃のために交通費をかけて行くのであれば、2000円の負担でやってもらえると考えると、かなりコストは抑えられるでしょう。

まとめ

ふるさと納税は節税ではありません。しっかりと内容を理解した上で効果的に活用していただきたいと思います。

そして、ふるさと納税では、自治体によって「使い道」を指定して寄付をすることができます。「教育・人づくり」や「健康・医療・福祉」「こども・子育て」「安心・安全・防災」「災害支援・復興」など、各自治体によって多様な使い道があります。

本来のふるさと納税の目的である、「地域を応援する」を実現するためにも、各自治体の使い道を確認し、その想いや意図に共感する自治体にぜひ寄付していただきたいと思います。それが、地域も含めた日本全体の活性化に繋がるのではないでしょうか。

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