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70代気になる「貯蓄額」2000万円以上は何パーセントか。年金がいくらかも確認

LIMO / 2022年4月11日 19時50分

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70代気になる「貯蓄額」2000万円以上は何パーセントか。年金がいくらかも確認

老後格差の現状と将来のために今からできること

みなさんは定年退職後のシニアライフに対し、どのようなイメージを持たれているでしょうか。

一昔前は「引退してのんびり」という方も多く、「最近は夫が毎日家にいる!」という妻の声も聞かれたりしました。

しかし近年では働くシニアが急増しています。

その背景には「社会と接点を持つため」「健康維持のため」の他に、年金不安からくる経済的な理由もあるでしょう。

今の70代はどのくらいの貯蓄を備えているのでしょうか。老後資金の目安とされる2000万円に注目し、その保有割合を探ってみましょう。合わせて70代が受給する年金額についても見ていきます。

70代のうち貯蓄2000万円以上を保有する割合

金融広報中央委員会が公表する「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によると、70歳以上の貯蓄平均額は1786万円です。

平均だけをみると、「2000万円まであと一歩」という印象を持たれる方も多いです。

しかし平均ではわからない実情もあることから、ここでは中央値や保有額ごとの人数も確認してみます。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果

70歳以上世帯「金融資産保有額」(※金融資産を保有していない世帯を含む)

平均:1786万円

中央値:1000万円

「中央値」に注目すると、1000万円です。中央値とは数字を一つずつ順番に並べていき、真ん中にくる数字を言います。

平均値が一部のかけ離れた値に引っ張られやすい性質なのに対し、中央値は実態を表しやすいと言われます。

つまり70代の貯蓄額を知るには、中央値である1000万円が参考になりそうですね。

60代の定年までにコツコツ貯めていた世帯でも、70代以降になれば切り崩す時期に来ている可能性もあります。

一方、70歳以上の世帯で「2000万円以上」が残っている世帯は29.4%います。3割近い世帯は2000万円の資産があるということですね。また3000万円以上の世帯も19.0%います。

ただし貯蓄がない世帯が18.6%いることにも注目しましょう。このような二極化の様子から、老後格差も厳しいことがみてとれます。

70代以上の人はいくら年金を受給している?

次は厚生労働省が2021年12月に公表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(2020年度)」から、70代が受給する年金の平均額を1歳刻みで確認しましょう。

国民年金の平均年金月額

70歳:5万7234円

71歳:5万7153円

72歳:5万7066円

73歳:5万6874円

74歳:5万6675円

75歳:5万6235円

76歳:5万6204円

77歳:5万5881円

78歳:5万5651円

79歳:5万5525円

80歳:5万7241円

81歳:5万7024円

82歳:5万6866円

83歳:5万6876円

84歳:5万6464円

85歳:5万6321円

86歳:5万6067円

87歳:5万5643円

88歳:5万5132円

89歳:5万4498円

90歳以上:5万554円

厚生年金(第1号)の平均年金月額

70歳:14万3775円

71歳:14万7105円

72歳:14万6331円

73歳:14万5724円

74歳:14万5467円

75歳:14万7519円

76歳:14万8172円

77歳:14万9924円

78歳:15万2159円

79歳:15万4467円

80歳:15万7097円

81歳:15万8604円

82歳:16万356円

83歳:16万851円

84歳:16万1719円

85歳:16万2711円

86歳:16万2887円

87歳:16万1929円

88歳:16万2660円

89歳:16万3514円

90歳以上:16万1506円

※国民年金(基礎年金)の月額を含みます。

年齢が高いほど年金額は高い傾向にありますね。

今後も年金の金額は下がる可能性が高いです。若い方ほど自分で老後資金を貯めることが求められるでしょう。

シニア世代のお金事情から考えること

70代の貯蓄事情や年金受給額を見ていきました。

2000万円以上を保有する世帯が約3割いる一方で、全く貯蓄がない世帯も約2割存在します。

厳しい老後格差は今後も続いていくでしょう。

70代以上の格差は、なにもシニアになってからできるものではありません。それまでに資産を作れた人と作れなかった人との差でもあると言えるでしょう。

ますます年金に頼れなくなるこれからの時代には、何らかの備えが必要になってきます。

目の前の生活や数年先の貯蓄で大変な側面もありますが、ぜひ一度「老後のお金」についても考えてみてください。

子どもや孫にまで負担をかけないように、そして優雅な老後生活を送るためには、現役時代に貯めた貯蓄が重要になります。

目先のお金とは置き場所をかえ、じっくりと育てていきたいですね。

参考資料

金融広報中央委員会家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](令和2年)(https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2020/pdf/yoronf20.pdf)

厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(https://www.mhlw.go.jp/content/000925808.pdf)

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