【県民割】8月31日まで延長へ。夏休みに使える旅行支援の制度概要をチェック

2022年7月12日「新しい旅のエチケット」改訂

2022年7月14日に終了予定であった「県民割」について、観光庁は7月14日、2022年8月31日まで延長することを公表しました。

新型コロナウイルスの感染状況が悪化する状況を踏まえ、「全国旅行支援」の実施は延長されます。

観光支援策として期待の高い「県民割」について、制度の概要をまとめます。ただし、この時期の外出には注意したい点もあります。合わせて見ていきましょう。

補助が延長された「県民割」とは

県民割とはGoToトラベル代替の地域観光事業支援で、各都道府県が実施する旅行割引です。

新型コロナウイルスの感染状況を見極めながら、47都道府県の割引事業を全国に拡大する予定でいましたが、感染者数が増加に転じたことから見送られました。

一方、従来の「県民割」は8月31日まで延長されることが決定しました。8月31日宿泊分（9月1日チェックアウト分）まで利用できる形です。

県民割の割引額

具体的には、1人1泊当たり5000円を上限に、旅行代金の50％を補助します。飲食店などで使えるクーポンも2000円分付くため、支援額は最大7000円となります。

一方で、求められる感染対策も強化されています。近隣の都道府県を旅行する場合は、ワクチン3回目接種、またはPCR検査等の陰性証明書の提示が必要なのです。居住する都道府県内の場合は、各都道府県によって条件が異なります。各県民割の対象条件は個別にご確認ください。

県民割の対象地域

もともとの対象は各都道府県内でしたが、2022年4月から6地域ブロック内に拡大されています。

出所：観光庁「県民割支援（地域観光事業支援（需要創出））の運用変更について」

 

県民割の補助が停止となる要件

旅行の費用が補助されるのはありがたい一方、やはり懸念されるのは新型コロナウイルスの動向です。

観光庁では、県民割について以下に該当する場合は補助を停止するとしています。

 レベル3相当以上と知事が判断した都道府県

 緊急事態宣言措置の対象となった都道府県

 まん延防止等重点措置の対象となった都道府県（措置区域に限る。）

感染拡大状況によっては、今後も停止となる可能性は十分にあります。常に最新の情報を手にするように心がけましょう。

安全に旅行するためのエチケット

観光庁では、2022年7月12日、旅行者向けの「新しい旅のエチケット」を改訂しました。

旅行をする上では基本的な感染防止対策の徹底が重要となります。「新しい旅のエチケット」より重要ポイントをご紹介します。

宿泊・飲食編

出所：観光庁「新しい旅のエチケット」

検温と消毒を済ませてからチェックイン

温泉では沐浴

食事中はパーテーションなどで区切り、お話は部屋で

などが注意喚起されています。

交通編

出所：観光庁「新しい旅のエチケット」

車内や機内でもマスクをつける

自動車では窓を開けるなど換気をする

混んでいない車両を選ぶ

車内でのおしゃべりは控える

との注意喚起があります。

観光施設、ショッピング編

出所：観光庁「新しい旅のエチケット」

すいた時間や場所を選ぶ

大声は出さない

屋外でもディスタンスを保つ

お土産等のショッピング前には手の消毒をする

なお、今回の改訂により屋外でのマスクのイラストがなくなりました。熱中症の懸念もあることから、バランスよく対策することが求められます。

安全な旅行を実現するために

コロナ禍で迎える3回目の夏。今年こそは旅行に行きたいと考える方も多いのではないでしょうか。

一方で、新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にあることを考えると、こうした観光支援に対し否定的な思いを抱く方もいます。

また職場からは、県をまたいだ異動を禁止される方もまだいます。

安心安全に旅行をするためには、エチケットやマナー、ルールの遵守が求められるでしょう。「今行くのは不安」と感じるのであれば、延期を決意するのも大切です。

正しい情報をしっかり手に入れて、夏の計画を立てておきたいですね。

参考資料

観光庁「新しい旅のエチケット」（https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001490193.pdf）

観光庁「県民割支援（地域観光事業支援（需要創出））の運用変更について」（https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001472547.pdf）

観光庁「県民割支援の期間延長について」（https://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000561.html）