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なぜフリーランスから会社員に戻った? 得難い雇われの魅力とは

LIMO / 2024年1月5日 19時50分

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なぜフリーランスから会社員に戻った? 得難い雇われの魅力とは

フリーランスになって気づく日々の悩みや不安定さ

毎日朝早く起きて、出勤して、夜遅くまで仕事する。毎日同じことの繰り返しで「会社員のよさってあるの?」と思う方は多いのではないでしょうか。

特に長期休暇明けの出社は、現実に戻ってきたかのようで憂鬱になる人も。しかし、フリーランスを経験した人の中には「会社員に戻りたい!」「副業のほうがいい!」と切実に願う人もいるようです。

そこで、本記事では、フリーランス経験がある会社員に取材。フリーランスなどの目から見た会社員の魅力に迫ります。

フリーランスから見た会社員の魅力

出所:筆者作成

「会社員は辛いだけだよ」と愚痴をこぼす方も多いです。

しかし、会社員は法律に守られていますし、福利厚生の恩恵を受けられます。ここでは会社員のメリットについて確認していきましょう。

安定した固定給と福利厚生

会社員の最大のメリットは、安定した固定給です。失敗して成果が上げられなくても、毎月決まった日に給料がもらえます。

大卒の初任給の平均は約21万円、高卒は約17万円。 税金が引かれても、生きていくのにさほど心配が必要ない金額ではないでしょうか。

フリーランスでは、最低保証ともいえる収入がないことから、不安で日々お金のことを考えなければいけないという声がありました。

たとえ、1案件月20万円の仕事があったとしても、年末に「翌月から発注はない」と急にいわれることがあります。

福利厚生にように会社から援助を受けられる点も、フリーランスから見たら魅力です。特に寮や社宅制度がある会社を選べば、家賃はほとんど支払う必要がありません。

相談できる人が多い

周りに人がいるからこそ、悩みや喜びを共有できます。

フリーランスは、ちょっと相談をしたいときに聞ける人が近くにいない場合があります。苦しいときも一人で乗り越えなくてはいけないのは、辛いですよね。

「失敗しちゃった!これはどうしたいいの?」「ちょっと聞いてほしい!」と、話したいときに隣に相談できる人がいます。孤独を感じることはあまりありません。

そうあるための、人間関係構築は必要ですが……。

社会貢献・プロジェクトの成功を感じやすい

出所:筆者作成

会社員が最もやりがいを感じられるのは「大きな社会貢献」「大きなプロジェクトが成功」したときなどです。

しかし、大きな仕事をやるときには、どうしてもお金がかかります。ハイスペックなパソコン・ソフト、加工機・道具関係は、性能が高いほど莫大な資金が必要です。また、大きなことをなすにはそれなりに人も必要です。

会社員は、許可さえでれば数千万〜数億円の金額を動かすことができます。社長や上司の説得をする難しさはありますが、表現ができないほどの達成感を得られやすいです。

副業で収入を伸ばせる

年収が増えるほど「え?なんでこんなに給料が引かれてるの?」と高くなる税金に絶望します。

残念ながら会社員は、節税をする方法が多くないのが現実です。収入を増やさないと手取りの少なさは解消できません。

最近では、フリーランスではなく、会社員として固定給を得ながら副業をしたい人が増えてきました。

会社員は固定給が約束されていますから、副業での収入がなかったとしても生活にダメージはありません。

むしろ「フリーランスってこんなにやりがいがあるんだ!」と気づきが多く、自己成長に繋がるという声もあります。心の余裕があることで、フリーランスの魅力も感じやすいのかもしれません。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

フリーランスから見た会社員の辛いところ

出所:筆者作成

会社員はいいことばかりではありません。

人がたくさん集まっていますから、嫌な出来事も多いですし、会社の体質にも悩まされます。

ここでは、会社員に戻ったフリーランスが「やっぱり、会社員だとこうか……」とちょっとげんなりしている場面を伺いました。

なかなか給料が上がらない

成果に応じて会社員の給料は上がります。

しかし、実際は税金を支払っているため、手取り額は対して上がっていないように錯覚しがちです。勤務20年で給料が2倍程度になっても、手取り額は1.5倍程度にしか増えないことだってあります。

「残業すれば給料が増えるよ?」という声も聞こえてきそうです。その通りで、収入を増やす手段として時給25%以上アップの残業があります。

しかし、残業時間の限度は法律で決められていて、無制限にはできません。

また、会社によっては「残業をしている人は能力が低い」とみなされる場合もありますから、効率的な手段とはいいにくいです。

フリーランスの場合は、受注側と発注側双方にとって契約が切りやすい関係です。その分、成果物が評価されれば報酬額の増額を交渉しやすいことが多いです。

そのため、「フリーランスのほうが青天井だったな」と感じる人もいるようです。

上司の気分で評価が決まることも

成果によって正しい評価をされるべきです。

しかし、評価制度がしっかりしていないと、上司の好き嫌いで判断されてしまうケースが現実で起きています。上司も人間です。「仲良くしている部下のほうが評価が高くなる」ことがあります。

そんな理不尽な状況をどうすればいいのでしょうか。

よく言われる対策は「上司と適度に仲良くなる」ことです。

つまらない自慢話を聞いてあげたり、協力的になってあげたり、話し相手になってあげたりすると、信頼度が上がります。

非効率的な行動に思えますが、のちのち大きな恩返しが得られるかもしれません。

こういった「社会の決まり」にうんざりする人は、それなりにいそうです。

人間関係が面倒

出所:筆者作成

面白くない自慢話・高圧的に指示する上司・同僚同士の陰口など、会社には面倒な人間関係があります。

たくさんの人が集まっている以上、無駄に思えるコミュニケーション、争い、いざこざは基本なくなりません。

人間関係がこじれてしまうと仕事が頼みにくくなってしまい、大きく効率が落ちます。ですから、面倒くさい話でもコミュニケーションは適度に取っておくことをおすすめします。

仕事の効率が何倍も変わりますから、仕事のキーマンは味方につけたいですね。

フリーランスでも人間関係のトラブルはあります。特に、取引先とお金関係、契約関係で問題になることが多いのではないでしょうか。

人間関係で悩まされることに変わりがありませんが、自己責任の下、合わないところとの契約を簡単にやめられるのは、フリーランスの魅力だと感じる人が多いようです。

ライフバランスを考えて上手に会社員ライフを

会社員は極端に年収を上げられないかもしれませんが、手堅く稼げる働き方です。

また、副業と合わせて収入を稼げれば将来のお金の不安も少なくなります。

人間関係の煩わしさはありますが、それさえ乗り越えられれば、会社員はバランスがとれた働き方です。

働き方が多様化すると、さまざまな働き方に目移りするかもしれません。そんなとき、なかなか自分が置かれている立場の魅力は感じにくいもの。よく考えて、行動選択をしたいですね。

参考資料

e-Stat政府統計の総合窓口「令和5年職種別民間給与実態調査」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00020311&tstat=000001211220&cycle=7&tclass1=000001211241&tclass2=000001211242&cycle_facet=tclass1%3Atclass2&tclass3val=0)

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