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「トウシル版・FIRE」3タイプを解説!

トウシル / 2021年7月20日 8時13分

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「トウシル版・FIRE」3タイプを解説!

 昨今、ムーブメントとなりつつあるFIRE。「Financial Independence = 経済上の自立」と「Retire Early = 早期退職する」の頭文字を取った造語で、勤め先である会社から得る給与を当てにせず、株式や不動産などの資産収入をメインとして生活を賄い、定年を待たずに退職するという、米国を中心に広がりつつある、新しい価値観の生き方、または、働き方です。

 単なる「早期退職」と大きく異なる点は、雇用主からの給与に依存せず、株式や不動産などの資産収入を得ることで、望まない形での労働から解放され、自分の人生を自分らしく設計するという点。一見、夢物語のような生き方ですが、定年まで働くという固定観念を崩し、さまざまな工夫で資産を築くことで、実現している人が、日本でも次々と登場し始めています。

 トウシルでは、これまで取材してきた多くの投資家や、億り人投資家、さらに、今回の特集で取材したFIRE投資家を分析し、FIREを以下の「リッチ型」「節約型」「サイド型」の3タイプに分類しました。それぞれの特性とメリット・デメリットを解説していきましょう。

「トウシル版・FIRE」3タイプを解説

 

横軸は働く時間や労力(←になるほど少ない)、縦軸は生活水準の豊かさ(↑に行くほど豊か)で分類。

不労所得で悠々自適に生きる「リッチ型FIRE」

リッチ型FIREとは

株式や不動産などの投資で、働かなくても自動的に資産収入が得られる基盤を築き、資産収入>生活費を実現。働き続ける必要がないので、会社は退職するパターンが多いが、仕事にやりがいや生きがいを感じている人は特に会社を辞めなくてもOK。いつでも辞められるという、働き方を選択する自由を得る。

 FIRE後は、FIRE前と同程度か、それ以上の生活レベルをキープ。お金が原因でやりたいことを我慢することが少ない、豊かなライフスタイルを確立する。

リッチ型FIREのメリット

 労働から解き放たれ、人生の残り時間を自由に使うことができる。株価暴落やバブル崩壊などで評価損が出る可能性はあるが、基本は安定的な資産収入を得られるので、経済面での不安やストレスを減らすことができる。

リッチ型FIREのデメリット

 余生を豊かに過ごすには、かなり潤沢な資産を作る必要があるため、会社員時代に高収入だったり、投資最優先の節約生活を送る必要がある。

 また、FIRE後の楽しみ方や過ごし方など、生活を楽しむ選択肢を豊富に持っていないと、やることがなくなり退屈する可能性がある。また、企業などに属さない分、社会から孤立しがちになるため、趣味や知人友人などと、気の置けないコミュニティーを作っておくこともポイント。

 FIRE後は、FIRE時点に立てたライフプランを守り、計画性をもって生活することが重要。使いすぎによる破綻を避けるため、収支に合わない大胆過ぎる贅沢(ぜいたく)は控える必要がある。

ミニマリスト上等!働かずに生きる「節約型FIRE」

節約型FIREとは

 

 株式や投資信託などへの投資から得られる資産収入だけで生活できるレベルに節約し支出を減らすことで、働く時間をとにかく最低限とするタイプ。

 時々、アルバイトや季節労働、時間や手間のかかりすぎない副業などをして足りない部分を補填(ほてん)することはあっても、原則は働かない。生活レベルはFIRE前より下がっても不満はない。

節約型FIREのメリット

 不要な支出を削ることで苦痛なく支出を下げられるケースが多い。最低限必要な生活費の一部でも、配当金や優待品で補うことができれば、より生活が安定しやすい。自分にとって本当に必要なこととそうでないことが整理できるので、他人をうらやむことも減り、精神的な平穏を取り戻せる。

節約型FIREのデメリット

 独身ではなく、パートナーや家族がいる場合、全員の価値観が合っていないと、不協和音が発生する可能性あり。また、子供ができたり、自身や家族が病気になる、介護が必要になるなど環境が変わった場合、ライフプランの見直しが発生する。時には節約型FIREをあきらめ、サイド型や再就職の必要性が発生する可能性もある。

働く時間を減らしたい!「サイド型FIRE」

サイド型FIREとは

 

 収入の一部を勤労収入、一部を株式や不動産などから得る資産収入の両輪で生きるスタイル。不労所得の補填があるため、月~金まで企業に所属して働くのではなく、フリーランスや派遣社員などで勤労時間を減らすことができる。収入よりも自由な時間を得ることを重視し、自分の納得のいくライフスタイルで過ごすことを重視するタイプと、事業を起こす、実家の農業を継ぐ、カフェを開業するなど、やりたいことに全力投球するタイプの両方とも、サイド型に含まれる。後者は、場合によっては企業勤務時代より激務になるケースもあるが、FIRE前と比べて、本人の納得度が格段に高いのが特徴。資産収入がある分、余裕をもって好きな仕事に没頭できる。

サイド型FIREのメリット

 長時間労働から解放され、自分のために使う時間を増やせるのが最大のメリット。節約で支出を引き締めて働く時間を最短にしたり、少し贅沢をしたくなったら働く時間を増やすなど、その時々で収入面での加減を自由に設定できるのもメリット。

 また、いったん会社員を辞めてサイド型FIREに転身し、副業や仕事で収入をアップさせて投資額を増やし、「リッチ型FIRE」を目指しても◎。逆に、節約生活が得意な場合は、働く時間を極力減らして「節約型FIRE」に落ち着くのも◎。

サイド型FIREのデメリット

 正社員扱いではなくなる場合が多いため、住宅ローンや賃貸契約などで不自由が生じる可能性がある。また、不況時には非正社員から雇用ストップがかかることも多いため、万一に備えて、急場に困らない半年から1年程度の生活費をキャッシュで確保しておくと安心。

 

自分がHAPPYになれるのはどの「FIRE」型?

 FIREさえすれば全員がハッピーになれるとは言い切れません。自分の仕事や生き方、ライフプランや価値観により、どの型のFIREが自分の人生を豊かにしてくれるのかが異なります。

 

 給与が不満なのか、仕事内容が合わないのか…働くうえで重要な2点をもとに、今のあなたが置かれているポジションごとに、悩みを解消できるFIRE型を選択してみました! あなたが本当にHAPPYになれるのはどの「FIRE」型なのか、次記事でチェックしてみましょう!

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(トウシル編集チーム)

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