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ドル/円、5月以来の108円台!「円高まん防」はあるか?

トウシル / 2021年8月4日 9時31分

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ドル/円、5月以来の108円台!「円高まん防」はあるか?

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは109.75

下値メドは108.40

パウエルFRB議長の任期は来年2月まで。後任はブレイナードFRB理事か

 3日(火曜)のドル/円は下落、一時108円台まで「円高」。高値109.34円、安値108.87円、1日の値幅は0.48円。 

 この日は109.32円からスタート。上昇は東京時間朝の109.34円で早々にストップ。110円台に観測されていた売りはすでに109.50円前後まで南下しているようで、上値が重い。高値は7営業日連続で前日を下回り中(110.58円、110.39円、110.28円、109.95円、109.83円、109.77円、109.34円)。これはトレンド転換の予兆か、それとも反発のエネルギー蓄積中と考えるか。

 欧州時間は、ついに109円を下に抜け108.87円まで下落。ドル/円が108円まで円高になったのは5月26日以来。終値は108.87円(前日比▲0.29円)。

 米債券市場で不穏なサインが点滅しています。米10年債利回りの利回りは1.17%台まで低下。これは米国がワクチンの大規模接種を始める前の水準。米債券市場について言えば、ワクチン効果は消えてしまったということになります。

 FRB(米連邦準備制度理事会)利上げ期待も急速に後退しています。2025年末の金利予想水準が、ほんの数日間のうちに半分までに低下。投資家のリスク回避姿勢が、この数日で強まっていること示しています。

 この状況で、円とスイスフランが買われています。ドル/円は108円台、スイスフランは対ユーロで年初来高値を更新中(ユーロ安/スイス高)。原油価格も需要見通し後退から大幅下落。ただし、株式市場はいまのところ堅調さを保っています。

 RBA(豪準備銀行)はこの日、政策金利を現行の0.1%に据え置き。コロナ変異株の感染拡大によるシドニーのロックダウンが2カ月近く続くなかで、RBAは計画通り9月に債券購入を減額する考えを示しました。RBAが弱気になると考えていたマーケットにとってはサプライズとなり、豪ドル/円は上昇して一時81円に接近。しかしその後は80円前半まで大きく下げる場面もありました。

 本日の重要指標は、ADP雇用データ。今週発表される7月米雇用統計を予想するデータとして注目です。なおFRBは、ADPとNFP(非農業部門雇用者数)のデータソースの測定誤差を減らすために、両方の情報を組み合わせることを検討しているとのこと。ADP雇用データの重要性はさらに高くなったといえます。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

人生は楽ではない。そこが面白い - 武者小路実篤

Another Day in Paradise

 米国の個人消費は、米国のGDP(国内総生産)の約70%、世界全体のGDPの約17%を占めています。それだけ個人消費の動向が、米国景気さらには世界景気全体に与える影響が大きいのです。したがって、小売売上高は米経済成長を占ううえで注目度の高い指標です。

 6月の米小売売上高は、マイナス予想に対して前月比+0.6%と、予想以上に強い結果となりました。小売業は、米政府のコロナ対策給付金が支えていた部分があって、支給最後の月となった3月には急上昇(+9.7%)と売上が大きく上昇しましたが、その反動が出て5月は▲1.3%と大幅に下落しました。

 また移動制限の緩和で、消費者がモノ(家電や家具)からレジャー(野球観戦)などへより多くのお金を使うようになったことも小売売上高伸び悩みの一因になります。それに今の賢い消費者は、ネットで比較してから買うので、リベンジ消費が強まっているといっても、高すぎると思う商品には手をださない。

 とはいえ、ワクチン接種の普及で観光業が復活して、さらにRTO(リターン・トゥ・オフィス)が本格化するならば、夏から秋にかけて一大消費ブームが起こるといわれています。

 人々はオフィスに戻るために通勤用のスーツを買い揃え、ワードローブの古い服を整理して、外出が自由になった今年の夏休みに着る新しい服を買うので、サマーウェアや水着の売り上げが爆発的に伸びる。供給が需要急増に追いつけず、モノ不足からインフレが一時的に跳ね上がる。それに反応して異常に低い状態に置かれていた金利が大幅上昇するリスクもあります

 しかし、米長期金利の低下を見る限り、デルタ変異株がマーケットの明るい予想を潰そうとしているようです。

今日の注目通貨

ユーロ/円:8月の予想レンジ:↑134.19円 ↓126.52円

 今月のユーロ/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は130.13円。130.13円より上ならばユーロ買い優勢、130.13円より下ならばユーロ売り優勢。

135.66円 : 第4 レジスタンス(HBO)

134.19円 : 第3 レジスタンス
134.12円 : 2021年  高値 

132.73円 : 第2 レジスタンス
132.28円 : 第1 レジスタンス

130.36円 : ピボット

130.67円 : 2021年 61.8% 

129.61円 : 2021年 平均値 

128.54円 : 2021年 32.8% 
128.44円 : 第1 サポート

127.99円 : 第2 サポート 

126.52円 : 第3 サポート

125.09円 : 2021年 安値 
125.06円 : 第4サポート (LBO)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2021年 ユーロ/円データ

(荒地 潤)

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