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南海電鉄の「要衝」新今宮、降りたらわかる大変化 1階通路を刷新、将来「なにわ筋線」で増す重要度

東洋経済オンライン / 2023年11月30日 6時30分

南海の新今宮駅では乗り換え改札口は4階にあたる。ホームも4階にあって3面4線。1番線・2番線に高野線、3番線・4番線に南海線の列車が発着する。階下の連絡通路には「551蓬莱」や「南海そば」などおなじみの店舗もそろっている。

JR線との乗り換え利用だけでは気づかないかもしれないが、最近大きく様変わりしたのが1階部分だ。2020年10月からリニューアル工事を進めてきたエリアが2022年3月に供用を開始した。

「全体的に暗いトーン」だった1階の南北通路と駅外壁を美装化。従来2階にあった改札口は、木目調のタイルで統一した南北通路の東西2カ所へ移設した。難波方面の南海線上り列車が発着する4番線のエレベーターは定員を11人から24人に大型化し、1階で乗り降りできるようにした。

2022年4月には駅北東に星野リゾートが手がける「OMO7大阪」が開業するなど周辺の街のイメージも変わりつつある。さらに2031年春の開業を目指して建設中の「なにわ筋線」でも重要な役割を果たすことになりそうだ。

大阪駅から大阪中心部の地下を縦断するなにわ筋線は中之島、西本町経由で既存のJR線と南海線に接続。南海の結節点になるのが新今宮駅だ。西本町との間には南海新難波も誕生する(途中駅はいずれも仮称)。大阪駅以北では阪急電鉄によって十三経由で新大阪につなぐ、なにわ筋連絡線・新大阪連絡線も検討されている。

駅長が語る新今宮駅

南海電鉄新今宮駅の三浦英樹駅長は1988年入社。難波の副駅長や岸和田駅長などを経て、2021年10月に新今宮駅長に就任した。三浦駅長は同駅の利用の特徴について「南海線・高野線とJRに乗り換える通勤通学のお客さまがほとんど」と説明する。

レジャー利用も多い。OMO7大阪がオープンしてからはランチ時間帯に行き方を聞かれるという。さらに周辺の安価なホテルに宿泊する外国人旅行者の姿が目立っている。「JRに乗り換えてユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行かれる方や、駅を出て新世界、通天閣方面へ歩いて行かれる方もいらっしゃいます。昔と比べて街並みも雰囲気も変わりました」(三浦駅長)。

運輸車両部の松下真輔さんは「南海で4階まである駅はめずらしいのでは。これからの南海電鉄を背負っていく拠点になる駅」と指摘する。

なにわ筋線が開業すれば新今宮駅の重要度は一段と増しそうだ。明るいイメージにリニューアルされた1階部分は将来に向けた足固めの1つと言える。

橋村 季真:東洋経済 記者

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