新NISA、今知っておきたい「年齢別・職業別」活用法 iDeCoとうまく併用しながら資産を増やす
東洋経済オンライン / 2023年12月3日 15時0分
なぜなら、NISAで投資した資産はいつでも引き出せるので、家を買う時には住宅取得の頭金に、子供が生まれれば教育費にと自由に使うことが可能だからです。そういうライフイベントがないまま60歳を迎えた場合も、その資産を老後資金として使えるので、いずれにしても有用です。
若いうちは投資可能額の一部をiDeCoに回し、その後年齢が上がるなど老後資金準備の優先度が高くなってきたら、iDeCoの積立額を上げていくのがいいでしょう。
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次は、職業ごとの利用方法を考えてみます。
【会社員・公務員の場合】
60歳以降に入ってくるお金を表したのが、上の図です。横軸が年齢、縦軸が入ってくるお金の種類とその金額イメージで、縦軸の項目が多いほど、そしてその項目の幅が太いほど老後の生活は楽になります。
図の一番下の①の部分は、働いて得る収入です。最近では60歳で定年になった後も働く人の割合は8割以上ですから、労働収入も老後生活を支える柱の1つにはなるでしょう。
しかしながら、なんといっても最も頼りになるのは公的年金です。会社員の場合は厚生年金に加入しているので金額も多いですし、かつ公的年金は物価連動で終身支給ですから、これが最大の柱になることは間違いありません。これが②の部分です。
そして3つ目の柱が③の企業年金です。企業年金には給付額が確定している「確定給付企業年金(DB)」と呼ばれる制度と、iDeCoの企業版である「企業型確定拠出年金(企業型DC)」の2種類があります(本当はもう少し複雑で別な制度もあるのですが、大半はこの2つです)。
この2つはどちらかだけある会社、どちらもある会社、どちらもない会社の3パターンになります。公務員の場合は、民間のDBに相当する「年金払い退職給付」というのが上乗せされます。
NISAは老後資金づくりだけを目的にしていない
そして最後の柱である④がiDeCoになります。では、NISAはどこに該当するのか。前述のとおり、NISAは必ずしも老後資金づくりだけを目的にした制度ではありません。
従って、これらの制度とは若干離れたところに位置しており、必要に応じて変幻自在に活躍してくれる助っ人というイメージです。
これらを整理すると、何もしなくても確実に入ってくるのが②の公的年金です。①の「働くか、働かないか」はその人の自由、そして③は会社に制度があるかどうかなので自分では決められません。そうなると、①の働くという選択肢を除くと、自分で自由に決められるのは④のiDeCo、そしてNISAということになりますね。
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