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歌舞伎町で1泊10万円「高級ホテル」は成立するか? 68歳総支配人が説く国内ホテルの「生き残り策」

東洋経済オンライン / 2023年12月9日 7時0分

海外から来た宿泊客はわざわざ日本でフレンチは食べない。長期滞在する人に食べたいと思われるようなレストランにしたい。ブランドイメージを下げないようにしつつ、あの手この手でPRをしていく。

――14年ぶりの日本ですが、ホテル業界はどう変わりましたか。

日本政府がインバウンド集客の政策を推進しており、本当に増えた。ビジネスはやりやすくなった。

一方で、外資系ホテルの従業員はブランドにおごってはいけない。ブランドが増えてきている一方で、自社のヒストリーや良さを伝えられる人が少なくなってきている。それを知らずに、自分はどのホテルにいたとアピールをする人もいる。

売り上げではなく、利益に対して厳しく

――日本のホテルに勝ち筋はありますか。

売り上げではなくて、利益に対して厳しくならないといけない。1000万円の売り上げがあっても、900万円経費をかけたら商売にならない。どうやって質を維持しながら利益を上げていくか、真剣に考えないと外資系には負けてしまう。お客様を重視するのはいいが、過剰な部分があるのではないか。

利益率の高い宿泊を重要視し、ブランドを保つために料飲(レストランや宴会で提供される食事)部門にも力を入れることが必要だ。宿泊で稼ぐためにはMICE(国際会議)などを取り込まないといけない。その際に必要になるのが、料飲部門だ。

日本の料飲部門は質がすごく良くて、味は外資系に負けていない。だが、PR力は劣っている。日本のホテルに足りないのはクリエイティビティとプレゼンテーションだ。

日本のホテルはガラパゴス化している側面がある。ホテリエたちはもっと海外に行って、いろいろな人間と仕事をして経験を積んでほしい。

星出 遼平:東洋経済 記者

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