9月に復活、松屋「ネギ塩豚カルビ丼」人気の必然 牛めし店なのに豚メニューも愛される理由とは
東洋経済オンライン / 2023年12月15日 12時10分
「このメニュー、そこまで有名ではないけど自分は好きだなあ」「定番や看板ではないかもしれないけど、好きな人は結構多いと思うんだよな……」――外食チェーンに足を運ぶと、そう思ってしまうメニューが少なからずあります。店側はどんな思いで開発し、提供しているのでしょうか。
人気外食チェーン店のすごさを「いぶし銀メニュー」から見る本連載。今回は牛めしチェーン・松屋の「ネギ塩豚カルビ丼」を取り上げます。
インパクトのあるネギダレと「ベスト」な焼き具合の豚
飲食チェーンには「代名詞」「定番」というべきメニュー以外にも、知られざる企業努力・工夫を凝らしたものが数多く存在します。本連載では、そうした各チェーンで定番に隠れがちながら、根強い人気のある“いぶし銀”のようなメニューを紹介していきます。
今回のテーマは、松屋の「ネギ塩豚カルビ丼」です。
松屋といえば、吉野家・すき家と並ぶ牛丼・牛めしチェーンの一角です。「三大チェーン」の中でも、多種多様なメニューを取りそろえていることが特徴といえるでしょう。
並盛400円の牛めしを筆頭に、同580円のビーフカレー、790円で選べる小鉢がついた牛焼肉定食、さらには牛焼ビビン丼といったメニューがあります。
マーケティングを担当する熊谷雄樹さん(販売促進企画グループ チーフマネジャー)によると、やはり人気メニューの頂点は牛めし。次いでソーセージエッグ定食、ネギたま牛めし、牛焼肉定食、カルビ焼肉定食など、各種メニューがまんべんなく人気を博しているそうです。
牛めしがメインでありながら「豚メニュー」が根強く評価されているのも松屋の特徴といえるでしょう。
中でも9月に復活した「ネギ塩豚カルビ丼」は、コアなファンも多い、いぶし銀のメニューです。同メニューは終売と復活を繰り返しており、そのたびにSNS上では悲喜こもごもの声が飛び交います。
復活「ネギ塩豚カルビ丼」
新たに復活したネギ塩豚カルビ丼を実際に食べてみました。
着丼と同時に目に入るのが、インパクトのある量が盛られたネギ。青みが強いものと白い部分がそれぞれふんだんにトッピングされています。そしてネギの下には、程良い焦げ目がついた豚カルビ。焼き立ての豚カルビや、かかったタレの香ばしい匂いが鼻をくすぐるのが特徴です。
一口食べた印象は、意外にもあっさり。焼いたことによって染み出る豚カルビの脂もさることながら、タレに入った柑橘系のフレーバーが強く、イメージほどジャンキーな味はしません。
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