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「認知症?」家族が心配な人に知ってほしいこと 相手の気持ちをないがしろにしていないか

東洋経済オンライン / 2023年12月27日 19時30分

このようなケースでは、買い物をやめさせようとするより、定期的に冷蔵庫の中をチェックし、賞味期限切れのものを処分するなど、本人が気づかない程度、気にしない程度に、困りごとをフォローしていくことが大切です。

「コントロール」しない言い方で「ケア」

もっとも、そうはいってもときには理解しがたい行動に声を荒らげてしまうことがあるかもしれません。

そんなとき、意識したいのが「ケア」と「コントロール」の違いです。

「〇〇はやめて」「××にして」など、禁止や制限、強制はどんなに言い方がやわらかく穏やかだったとしても、相手をしたがわせようとしている「コントロール」に該当します。

介護が始まると、「あなたのため」「心配だから」と言いながら、相手に服従を求める行為になっていることが少なからずあります。一見、相手は受け入れてくれているかのように見えても、実はあきらめの気持ちがあるだけかもしれません。

介護には対応の難しいことがたくさんあるため、思いやりの気持ちから始まった「ケア」がいつの間にか「コントロール」に変わってしまいがちです。

良かれと思って、相手の気持ちをないがしろにしていないか、十分に気をつけたいところです。

認知症に限らず、老いとのかかわりは、プライドとの闘いでもあります。誰しも、否定的な感情をぶつけられれば、反発します。それが家族であれば、なおさらです。

理解できないと思ってもまずは「なぜ、この行動をとるのか」を考え、理解した上で対応すると、本人も家族もストレスが減ります。

認知症について気になることや困りごとが出てきたら、まずは地域包括支援センターに相談してみましょう。

地域包括支援センターは、専門知識を持つ職員が地域の介護・福祉関連機関と連携し、地域で暮らす高齢者の生活を支える「高齢者のよろず相談窓口」です。

認知症や介護はもちろん、健康や生活環境、家計のことなど幅広く対応してくれます。本人だけではなく、家族の困りごとも聞いてくれるのが特徴です。認知症と診断された後はもちろん、診断されていなくても、無料で相談に乗ってくれるのでぜひ活用してください。

あの言動の「なぜ? 」がわかる認知症の症状

認知症の症状は「中核症状」と「周辺症状(行動・心理症状=BPSD)」の2つに分類されます。

中核症状は脳細胞の一部が死滅し、高次脳機能が低下することで現れます。なお、高次脳機能には言語や認知・判断、想像、意欲、複雑な感情などが含まれます。

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