貧乏な人が知らないお金との付き合い方「3原則」 手取りでもらったお金をこの3つに振り分けよ
東洋経済オンライン / 2023年12月29日 19時0分
その年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「税」に決まったり、開始間近と迫った新NISAが注目を浴びるなど、「お金」への興味関心が否応なしに高まっている昨今。しかし、正しいマネーリテラシーを身につけるのは容易ではありません。
例えば、貯金や投資のバランス。最適解は人それぞれなものの、一定の目安・指針が欲しいのも事実です。多くの人にとって「ちょうどいいバランス」「ちょうどいい考え方」とは……?
ライフネット生命保険株式会社の創業者で、現在は立命館アジア太平洋大学学長を務める出口治明さんの著書『働く君に伝えたい「お金」の教養』より一部抜粋してお届けします。
知っておくべきセオリーは「財産三分法」だけ
――具体的な「お金とのつきあい方」がよくわかりません。年金や医療保険のような大きなレベルのお金ではなく、毎月の給与といった「自分のお金」と、どうつきあっていけばいいのでしょうか。
では、具体的なお金とのつきあい方についてお話ししていきましょう。
いまみなさんは、自分の毎月の給与と手取り、そしてそれをどれくらい使い、どれくらい預金しているか、把握していますか?
お金のセオリーを学ぶ前に、まずは給与明細を確認しましょう。手元に明細を用意してくださいね。確認事項は3つです。
①額面の金額は職場との約束どおりになっているか
……就業するときの取り決めと相違ないか。就業して数年経っている人は、就業時に比べてどれくらい給与に変化があるかなど。
②税金、社会保険料などいくら引かれているか
……所得税、住民税、健康保険料など。人によっては労働組合費など。
③税金が引かれた結果、「手取り」でいくらもらっているか
……実際に口座に振り込まれ、自由に使えるのは手取り分のお金。年収ベースではなく手取りベースで計画を立てること。
給与明細は、みなさんのお金の「入り口」を1枚で表したものです。
いったい何枚の一万円札が職場から払われて、それが自分の手元に届くまでに、どこに何枚振り分けられているのか。それは、いったい何に使われているのか。そして、何枚が実際に手元に入ってくるのか。1つひとつの項目を追いかけてみてください。ついつい、実際に口座に入る「手取り」の額だけを見てしまいがちですが、給与明細をじっくり眺めることは、お金について考える習慣を身につける第1ステップです。
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