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「火の技術」を手にした人類が大発展した深い理由 生命と科学技術の進展の基礎はここにある

東洋経済オンライン / 2023年12月30日 17時0分

しかし、実は細かく見ると、場所や季節により多少変化があります。例えば、場所では植物が生い茂る森や林で、季節では夏に、光合成が盛んになります。光合成が盛んだと、酸素の量が増え、二酸化炭素の量が減ります。

乾燥空気で考えるのは、空気に水蒸気が含まれていて、その量には幅があり、一定していないからです。

例えば20℃の空気1立方メートル中は最大17.3グラムまで、また30℃の空気1立方メートル中は最大30.4グラムまで、水蒸気を含むことができます。

温度が高い空気のほうがたくさんの水蒸気を含むことができるのです。

最大限まで水蒸気を含んだ空気は、相対湿度100%です。その半分なら相対湿度50%になります。

空気は、生物の呼吸や植物の光合成に深く関係しています。

また、物が燃える、金属がさびるなど、物質の変化にも関係しています。

空気の成分と、ほかの物質との反応の違い

空気の各成分は、性質に違いがあります。

【酸素】
ほかの物質と反応しやすい性質(酸化力)を持っています。

生物の呼吸や物の燃焼に不可欠の気体です。水に少しは溶けるので、水中で魚などの生物が生活できます。酸素吸入などの医療用や鉄板の溶接用にも使われています。

成層圏にあるオゾン層を構成する「オゾン」というガスは、酸素原子が3個結びついてできた分子です。

酸素原子が2個結びついた酸素分子よりも酸化力が高いため、高濃度のオゾンは人や生物には有害です。

【窒素】

ほかの物質と反応しにくい性質を持っています。

食品は酸素によって変質しやすいので、これを防ぐために、食品を入れた容器中に窒素を充塡することがありす。

高温では酸素と結びついて一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素酸化物をつくります。これらは人間に有害です。

【二酸化炭素】

光合成の原料です。植物は、光合成で太陽光のエネルギーを利用して、水と二酸化炭素からデンプンなどをつくって成長します。

空気中の二酸化炭素は、生物の呼吸のほかに、火山の噴火、石油・石炭や天然ガス、木材などの燃焼によって空気中に放出されています。

【アルゴン】

ほかの物質と反応しない気体です。そのため、空気中にひっそりと存在し、1894年になってやっと発見されました。

反応性に乏しいことから、ギリシア語の「なまけ者」にちなんで名づけられました。

アルゴン、ネオン、ヘリウムは、「貴ガス」と呼ばれます。かつては「希ガス」と呼ばれていました。

しかし、アルゴンのように大気中にたくさんあって「希なガス」とはいえないものもあります。

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