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「火の技術」を手にした人類が大発展した深い理由 生命と科学技術の進展の基礎はここにある

東洋経済オンライン / 2023年12月30日 17時0分

またこれらのガスが、英語では「(別の元素と反応しない)高貴な元素」と呼ばれているので、それまでよく使われていた「希ガス」を「貴ガス」と書くようになりました。

空気を約1億倍に拡大してみましょう。するとそこでは、直径1ルほどの分子が数種類、非常に速いスピードで荒れ狂うように運動し、衝突し合っています。

20℃だと、酸素分子が秒速500メートル近くのスピードで動き回っています。

気体は、分子が1個1個ばらばらになって飛び回っている状態です。私は、中学生に「気体の分子は、ばらばらびゅんびゅん」と教えていました。

人類だけがなぜ「火の技術」を持てたのか?

人類史は、約700万年前にはじまったと考えられています。

非常に大まかに次のように時代区分をすることができます。

・約700万年前~ 初期猿人の時代

・約400万年前~ 猿人の時代

・約200万年前~ 原人(ホモ・エレクトス)の時代

アフリカで原人が誕生。脳が拡大し、知能が発達しはじめる。本格的に道具を作製するようになる。初めは死肉をあさっていたが、のちに積極的に狩りを行うようになった。

・約60万年前~ 旧人の時代

アフリカで旧人が誕生。手・脳・道具の相互作用が進み、さらに脳が大きくなる。中・大型動物の狩猟を盛んに行うようになった。

・約20万年前~ 新人の時代(現在まで)

アフリカでホモ・サピエンスが誕生。

・約6万年前~

アフリカからホモ・サピエンス(一部、旧人との混血)が世界中に拡散した。

・約1万年前~

農耕と牧畜を開始。

ここで、初期猿人、猿人、原人、旧人、新人という用語を並べて見ると、例えば旧人から新人が進化してきたと思ってしまうかもしれませんが、それは違います。

人類の進化の道筋は、直線的なものではないのです。それは、多くの種類に枝分かれし、それぞれが栄枯盛衰をくり返し、絶滅に至ってしまう種もあるという、とても複雑なものです。

それでも、初期猿人、猿人、原人、旧人、新人という用語は、進化のグレード(等級、程度)を表すうえで便利なので、日本ではよく用いられます。

人類は、森の中で生活していた猿の仲間を祖先とし、やがて地上で直立二足歩行をするようになったという大きな特徴があります。

そのときに、2本の前足が自由になり、その前足で道具を使うようになりました。

道具としては、木や石といった天然のものを材料とし、道具をつくるための道具もつくりました。

チンパンジーのように道具を使う動物もいますが、「道具をつくるための道具をつくる」動物というのはいません。

人類が火を使うようになった歴史

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