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日本でも35人に1人が実践「前向きな離職」の正体 職場でのモヤモヤを解消する「キャリアブレイク」

東洋経済オンライン / 2024年1月4日 15時0分

絶対に人材業界は(営業も)嫌だと思って退職したのに、やっぱり人材業界で働きたいという思いに至った。

キャリアブレイクを経験してフラットな視点に立っていなかったら、もう一度人材業界でチャレンジしようとはならなかったと思う」

ここでご紹介した方がとっていたような、一時的に雇用から離れる離職、休職など、キャリアの中にあるブレイク(休憩)期間のことを「キャリアブレイク」と呼びます。

これは新しく作った造語ではなく、欧州やアメリカでは、一般的な文化です。類似の言葉で、ギャップイヤーというのは、高校と大学の間のブレイク期間で、サバティカル休暇というのは、長期勤続者が取れる長期休暇のことです。

キャリアブレイクの目的はさまざまです。

世界一周の旅を実現したい、オーストラリアの自然を満喫したいなど中長期の旅に出るため。デンマークで芸術を学んでみたい、語学を学ぶためにニューヨークに住んでみたいなど学習の好奇心を満たすため。

キャリアアップするために資格を取りたい、転職のために新たなスキルを身に付けたいなどキャリアを強化していくため。子供が生まれ家族との時間を優先させたい、親の介護が必要になり故郷で少しの間ゆっくり過ごしたい、などライフイベントを重視するため。

会社でやっていた大きなプロジェクトが終わりバーンアウトしてしまいやる気が回復しない、働きすぎて心身に不調がきてしまった、など休息のため。転職を考えているが考える時間がない、次のキャリアのイメージが湧かないのでゆっくり時間を取って考えたいなど人生観を整えるため。

会社の倒産や家族の転勤、合わない上司の元で働くことになったなど予期せず離職を選択せざるをえない人もいます。

仕事に悩んだときの「第3の選択肢」

目的がある場合も、目的がはっきりしていない場合も、一時的に雇用から離れる期間のことをキャリアブレイクと呼んでいます。

離職期間の過ごし方はさまざまで、途中で目的が変わる人もいますし、直感で離職期間を確保しそこから自分のやりたかったことを思い出していく人もいます。会社の肩書きがなくなり、自己紹介もままならなくなりますが、そんな身ひとつの状態だからこそ見えてくるなにかがあるようです。

とは言え、離職期間を持つことは容易ではなく、金銭的にも、精神的にも、社会的にも準備と覚悟がいります。

仕事に悩んだとき、人生の転機というと、その会社で働き続ける「現状維持」、もしくは、その会社で異動を希望する、違う会社に転職する「働く環境を変える」の2つの選択肢しか思い浮かばなかったかもしれません。

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