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日本でも35人に1人が実践「前向きな離職」の正体 職場でのモヤモヤを解消する「キャリアブレイク」

東洋経済オンライン / 2024年1月4日 15時0分

日本では受け入れられづらいように感じるキャリアブレイクですが、離職期間なしで転職した人は全体の26.1%(厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」)です。

実は、転職者全体の73.9%の人が離職期間ありで、大なり小なりキャリアブレイクをつくっています。

もちろん中には、次の仕事が決まった上で離職し、前の会社の退職日から次の会社の入社日まで少しの休憩を取るために期間をあけるミニキャリアブレイクの人もいると思います。

そんな人を勘案して、1カ月以上の離職期間をあけて仕事に戻る人に絞ったとしても46.3%の人がいます。

同じ年の転職者数は319万人(令和2年の総務省「労働力調査」)だったので、令和2年に1カ月以上の離職期間を持った人は147万人と推定されます。この数字は、簡易に出した概算なので、全体像をつかむざっくりとした数字としてご認識ください。

147万人いるということは、令和2年の常用労働者は5109万人(令和2年の厚生労働省「雇用動向調査」)でしたので、35人に1人が1カ月以上の離職を伴うキャリアブレイク中だったことになります。

また、キャリアブレイクには休職者も含みますので、実態としてはもう少し多いはずです。

労働者の0.4%(令和2年「労働安全衛生調査(実態調査)」)が連続1カ月以上の休職をしているので、常用労働者5109万人で計算すると約20万人。あくまで概算ですが、毎年167万人もの人がキャリアブレイクを行っていると推定できます。

キャリアブレイクが当たり前の時代はすぐそこに

これがどれくらいの人数か政令指定都市の人口(令和2年)と比べてみます。

8位の京都市から順番に上がっていくと、8位:京都市146万人、7位:神戸市153万人、6位:川崎市154万人、5位:福岡市161万人、4位:札幌市197万人、3位:名古屋市233万人、2位:大阪市275万人、1位:横浜市378万人と続きます。

キャリアブレイクした人たちが集まると、福岡市と札幌市の人口のあいだくらいの人がいます。

びっくりするほど少ない数ではないことがわかります。

電車や街中を見渡すと、みんな真面目に働いていて、無職なんていないように見えるかもしれませんが、キャリアブレイクはすでに日本で文化になりつつあるようです。

北野 貴大:一般社団法人キャリアブレイク研究所、代表理事

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