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源氏物語の作者「紫式部」謎に包まれた家庭環境 式部の父親や母親はどんな人だったのか?

東洋経済オンライン / 2024年1月6日 11時0分

大河ドラマ「光る君へ」紫式部役の吉高由里子さん(写真:大河ドラマ公式動画より)

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、紫式部が主人公。主役を吉高由里子さんが務めています。今回は紫式部の家族について解説します。

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2024年度のNHK大河ドラマは「光る君へ」。主人公は、平安時代中期の女性・紫式部です。

【写真】紫式部の母役を演じる国仲涼子さん

紫式部の名は、現代に至るまで読み継がれている小説『源氏物語』の作者として、多くの人が聞いたことはあるでしょう。しかし、その生涯はどのようなものだったのかというと「知らない」という方も多いのではないでしょうか。

紫式部の生涯を解明するための史料は豊富に残されているというわけではありません。ですから、その生涯は謎に包まれている面も多いのです。

20カ国以上で翻訳される「源氏物語」

多くの人が紫式部の生涯を知らないとしても、それはある意味、不思議なことでも何でもありません。式部の生涯を研究する歴史家であっても、生涯の解明に苦労するところがあるのです。

とは言え、「光る君へ」の放送を契機にして、日本中の人々が式部の生涯を知り『源氏物語』についての理解を深めることは無意味ではないでしょう。

何しろ『源氏物語』は、20カ国を超える翻訳を通じて、世界中で読まれているのです。今から1000年も前に、現代に生きる人々をも魅了する小説を書いた女性の生涯。断片的であったとしても、追ってみたくはありませんか? 今からその旅へと、微力ながら、ご招待致しましょう。

まず、紫式部は、どのような家に生まれたのでしょうか。式部のお父さんは、藤原為時。お母さんは、藤原為信の娘でした。

為時は「藤原北家」と言われる、藤原不比等(藤原鎌足の子)の次男・房前(奈良時代前期の貴族。681〜737)を先祖に持つ名門の出身です。

藤原北家は、大河ドラマ「光る君へ」にも重要な役で登場する藤原道長の時代に全盛を極めました。そのことは、式部の生涯を考えるうえでも重要なことでしょう。

さて為時は、15歳頃に大学に入ったと言われています。大学に入り、菅原文時(菅原道真の孫)を師匠として学んだようです。為時は、968年11月に播磨権少掾に任命されました。

播磨(国)というのは、今の兵庫県南西部のことを指します。

「掾」というのは、国司(諸国の政務を管掌した地方官)の第三等官のこと。国司は4階級に分かれ、上から守(かみ)・介(すけ)・掾(じょう)・目(さかん)となっていました。

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