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わずか12畳「都心の狭い家」に住む中年夫婦の実態 ものが置けない部屋だからこその気づきとは?

東洋経済オンライン / 2024年1月7日 12時0分

「大人になると歌謡曲よりも演歌が好きになる」「大人になるとブランド品に魅力を感じるようになる」「さらに年を重ねると着物が趣味になる」……そんな人もなかにはいるのかもしれませんが、どうも、私はそうではなくて。

子供の頃から好きだったものはずっと好きなままで、年齢が上がるにつれて興味の対象は広がるけれど、根っこの部分の趣味嗜好はそう簡単には変わらないということに気づいていったのです。

流行りものより、廃れないモノと暮らす

こういう私のような人間は、「子供の頃からずっと好きなもの」と暮らすと、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=日々の生活の満足度)が、爆上がりします。

小さな暮らしをする前は、ブログやインスタグラムで紹介されている、流行りの服や機能性の良いバッグが欲しくなる病にかかっていた時期がありました。ただし懐が寂しいため、似たデザインの安物を楽天なりアマゾンなりで探して買ってしまう。届いた商品は当然ながら値段相応のチープな出来栄えで、気に入るはずがありません。そこそこ気に入ったとしても、思い入れがないため、すぐに飽きてしまいます。

「もう使わないけど捨てるほどくたびれていない」という後ろ向きな理由で所有し続けているものが、じわじわ増えて収納スペースを侵食していくと、見るたびに愛着が湧くどころか自己嫌悪に陥るようになります。こんな状態の家を好きでいられるでしょうか? いや、いられまいよ。

実はこれ、他人を羨んで買い物するよりも、自分がずっと好きだったものを買えばすべてはまるっと解決するのです。ウン十年好きだったものは多分死ぬまでずっと好きなまま。他人にとっては価値のない流行遅れのものであったとしても、自分の中では色褪せません。

レンジフードにちょこんと飾られた「ちいさいモモちゃん」をはじめとした小さなフィギュアたちは、私にとって長年の親友のようなもの。他にも中学時代からファンだった漫画家・多田由美さんの原画や、当時欲しかったけれどお金がなくて買えなかった20年前の犬型ペットロボAIBOなど、子供時代の自分を満足させるモノをコツコツ増やしています。

これも、「小さく暮らす」ことを選んだからこそ。小さな暮らしをはじめて、持てる荷物に制限ができたことで、居心地を悪くするアイテムを手放すことができました。すると家の中のどこを見ても見たくないものがなくなり、風通しがよくなったように感じました。

今でもブログやインスタグラムを読むと「欲しい」と思うことがありますが、衝動買いは日用品や食品など「消えモノ」だけと決めることで、うまく折り合いをつけています。

夫も夫で「廃れないもの」を身の回りに置き始めた

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