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続々と出店中、オタク女性が集う謎のジムの正体 オタク女性のボディメイク願望に寄り添う

東洋経済オンライン / 2024年1月7日 11時40分

「クララには、コスプレイヤーが多いと思われがちなのですが、実際に通ってくださっている方は、ごくごく普通にアニメや漫画が好きな方、あるいはマンガや原稿を書いているインドア派の方々も多いんです。ですが、そういう方ほど、肩こりや腰痛、ストレートネックといった深刻な悩みを抱えています。そのため、私たちはボディメイクに加えて、患部の痛みを和らげられるようなケアも行っているんですね」

驚くべきは、食事に関してもオタクならではの観点から、寄り添っている点だ。

「地方に遠征してライブを見に行くと、時間がなくてコンビニの食事で栄養補給をすることが珍しくありません。その場合、少しでもボディメイクにプラスになるコンビニ商品の選び方や食べ方などもお伝えしています。また、行きたいコラボカフェがあるときは楽しんでもらって、前後で食事の調整ができるように指導しています。

オタクって、どうしても“推し”を優先してしまうので、自分のケアを後回しになってしまうんです(笑)。私たちが目指しているのは、可能な限り健康的に“推し活”を行えるようにサポートすることです。しっかり痩せたい方にも、個々にあったトレーニング方法でご案内しています」

運動不足、食生活、姿勢……オタクともなれば、こうした問題に直面する人は少なくないはず。クララは、ボディメイクだけでなく、間接的な悩みも解消できるように伴走するからこそ、多くの支持を集めた。単に、奇抜なアイデアが功を奏したわけではないのだ。

オタクファーストだからこそ、トレーナーの採用にもこだわる。

「指導実績があっても、会員さんの心に寄り添えないトレーナーは採用しません。そのトレーナー自身がオタクであることはもちろん、会員さんの推しを否定したり、好きという気持ちを否定したりしない傾聴力、共感力が欠かせません」

クララでは、パーソナルトレーナー資格や管理栄養士資格を有しているトレーナーも在籍しているが、求められるのはオタクファーストのマインド。「ハードルが上がるため、求めるようなトレーナー人材と出会うのはなかなか難しい」。それでも、「ゆずれない」と笑う。自分が体験した、あの10カ月間を味わわせたくない。

自信がついて推しの目が見られるように

「体重を16キロほど落とした会員さんがいらっしゃったのですが、推しの目を見て話せるようになったと喜んでいる姿を見て、私たちもうれしくなりました(笑)。本当にクララをオープンして良かったって思えるんです」

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