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超便利な「AI英語学習」で決定的に足りないもの AIツールを使っても英語力が身につくかは別

東洋経済オンライン / 2024年1月8日 7時30分

必然と欲望がなければ、英語力を身につけることは難しい(撮影:今井康一)

ChatGPTが登場してから、私の仕事のやり方が少し変わりました。

「イタリアから学ぶ、中小企業・地域企業のグローバル戦略のヒント」というテーマで初めて講演をしたのは、今から10年以上前のこと。グローバル人材育成の専門家ではありますが、別にイタリアの専門家でもなく、中小企業や地域企業の専門家でもない私が話をするにあたり、当時は本や雑誌、そして専門家の先生(大学教授)から話を聞いて情報を得ました。それを自分なりに調理するといった形で講演を組み立てました。

数年おきくらいに依頼があるこのテーマ。その都度、情報をアップデートしたり、改めて講演内容を考え直していますが、本や雑誌の次はGoogle検索を活用し、最近はChatGPTを活用するようになりました。

本や雑誌は知識を得るにはいいですが、仮説を検証することはできません。Google検索では、有象無象のさまざまな情報の中から適切な情報を見つけるスキルが必要です。それに対してChatGPTは、AIとやりとりができるので、優秀な部下を手に入れた気持ちになりました。

ChatGPTは英語翻訳でも大活躍

今年、私はアメリカで「無心」というテーマで本を出版する予定ですが、日本語で原稿を執筆・編集したうえで、翻訳はプロにお願いする形で進めています(今はすでに英訳も済んでいる段階です)。

新しい本がアメリカの読者層にウケそうか? アメリカの出版エージェントが興味を持ってくれるか?を知るために「本の概要(サマリー)」「著者プロフィール」を英語で作ることになりました。プロの翻訳家を探していなかったので、機械翻訳を活用しました。

機械翻訳で知られるのは、Google翻訳かDeepLという翻訳ツールで、私はDeepLをいつも使っていました。本の概要もDeepLで訳したところ、少しぎこちない気がしたのでChatGPTで翻訳してみました。

たとえば次の日本語を訳してみたら、ぜんぜん結果が異なりました。

成果が出せるかなんて考えない。成果に期待しない。
効果があるかどうかも意識しない。
何にも囚われず、ただ “ふつう” に自分の持っている力を最大限に発揮する。
結果的には、それこそが効果的に成果に近づく道なのです。
それが、無心。何にも囚われない “ZERO MINDSET”

(DeepLの英訳)
We don't think about whether we can achieve results. We don't expect results.
We don't even think about whether it will be effective or not.
We just do what we do "normally" to the best of our ability, without getting caught up in anything.
In the end, that is the way to effectively approach results.
That is "Mu-shin," or "without mind. ZERO MINDSET", not being held captive by anything.

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