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弱った心臓そのものを元気にする「心臓リハビリ」 「いきいきウォーキング」で死亡率を下げる

東洋経済オンライン / 2024年1月13日 17時0分

心臓リハビリは、急性冠症候群(狭心症や心筋梗塞)、慢性心不全、心臓手術後、末梢動脈疾患、心臓移植後といった数多くの心臓病において「IAAI」という最高級の評価が与えられているのです。

まずは今の健康状態を知ろう

心臓リハビリを始める前に、注意していただきたいことがあります。それは、自分の健康状態を知ることです。心臓の状態がよくない人は、心臓リハビリメソッドを行ってはいけません。下の項目でセルフチェックしてみましょう。

◆心臓リハビリメソッドに取り組んではいけない人
・不安定狭心症や高度大動脈弁狭窄症、左室流出路狭窄の人
・急性心筋梗塞や急性心内膜炎、急性心筋炎、急性大動脈解離などを発症したばかりの人
・心不全の病状が不安定あるいは足のむくみ(浮腫)が強い人


・重篤あるいは病状が不安定な高血圧症、糖尿病、不整脈などの合併症がある人(空腹時の血糖が250mg/dℓ以上、最大血圧が180mmHg以上あるいは最小血圧が100mmHg以上)
・医師より運動を止められている人

心臓リハビリメソッドは、もともと心不全の患者さんでも安全にできる運動です。ただし、「急性期」にあたる場合は、医師や看護師、理学療法士などの監視下で、病気の回復程度や心臓の状態を随時チェックしながら行われています。早急に治療を行わなければならないほど心臓の状態がよくない人は、取り組んではいけません。さらに、空腹時の血糖が250mg╱dℓ以上の高血糖である人は、まずは血糖を下げる治療に専念してください。

また、最大血圧が180mm以上、あるいは最小血圧が100mm以上ある人も、優先するのは血圧を下げる治療です。その他、かかりつけの医師がいる場合は、どのくらいの運動をしてよいのか、またはどんな治療を優先するべきかなどの指示を仰ぎましょう。

心臓リハビリの運動療法は、他の症状で行うトレーニングのようにきつければきついほど効果を得られるといったものではありません。たとえば「呼吸リハビリ」では、少し強い負荷をかけ、息切れするくらいの運動を指導されます。しかし、心臓リハビリでは、息切れするというのは危険信号となります。運動の負荷は、息切れする手前の段階で止めなければいけません。ここが、他のトレーニングとの大きな違いといえるでしょう。

他には、脈拍にも注意を払う必要があります。呼吸リハビリでは脈拍の制限はありませんが、心臓リハビリに関しては、安静時のプラス30、β遮断薬を使用している場合はプラス20くらいが上限となるように調整して行ってください。脈拍数と心拍数は不整脈がない限り同じ数値になりますので、脈拍を知ることで心拍の状態も知ることができます。

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