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「年収400万以下の夫」を選んだ妻が絶賛する理由 婚活で「高年収の男性」探した彼女が気づいた本質

東洋経済オンライン / 2024年1月14日 13時30分

「最初から『僕は次男なので名字を変えるのは大丈夫ですよ』と言ってくれていました。お話しするのも楽しかったです」

ただし、2人はオンラインお見合いしてから半年ほども実際に顔を合わせることはなく、月2回程度、オンライン上でのやりとりだけ続けた。他の異性とお見合いをしても構わない「仮交際」という形だ。晴香さんがアメリカに長期出張していたのが理由だが、この「オンラインお友達期間」で裕二さんへの信頼と親しみが深まったと晴香さんは語る。

「私は性急な展開が苦手で、お見合いをして真剣交際に進んだ相手でもすぐには自宅に招きたくありません。裕二さんとはクリスマスにジンジャーブレッドハウスをそれぞれ作って写真を送り合ったりして、超楽しかったです!」

ジンジャークッキーで作ったお菓子の家のことだ。欧米では一般的な慣習らしいが、リアルで会ったこともない女性の希望に合わせて自分も作る日本人男性は珍しい。

そんな裕二さんだが、結婚願望はあったものの彼なりにこじれた20代30代を送っていた。昔の恋人への気持ちを捨て切れなかったという。

「中学校からの同級生と、大学生になってから付き合っていました。社会人になってから浮気されてしまって別れたのですが、10年間ぐらいは引きずっていて……」

ようやく気持ちを切り替えられた頃、勤務先の社長に勧められて商工会議所主催の婚活パーティーに参加。しかし、ゴルフや海外旅行の話に混じることができず、条件のよい競争相手が多い東京での婚活の厳しさを感じたという。裕二さんは40歳を迎えようとしていた。

「婚活を続けていたのですが、年収400万円以下の僕は検索条件ではねられることが多かったです。ようやく会えてLINE交換ができても、一方的なメッセージを送ってしまったりして交際には至りませんでした」

初めてのデートで「たぬきがこけた」

スマートなコミュニケーションが得意とは言えない裕二さんだが、とにかく優しく、老若男女をリスペクトできるという長所がある。婚活の場でわかりやすいスペックにはならないが、こだわりの強い晴香さんにはそれが遺憾なく発揮された。

初めてのデートは桜の季節だった。裕二さんが晴香さんの住む関西に出向き、一緒に桜を見ながら散歩をした。Zoomではあんなに話していたのに会話は弾まない。晴香さんは緊張のあまりしゃっくりが出てしまったという。

「晴香さんは『たぬきがこけた』と言いながら水を飲んでいました。しゃっくり止めのおまじないらしいです。可愛らしいなと思う反面、ちょっと引きました」

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