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「年収400万以下の夫」を選んだ妻が絶賛する理由 婚活で「高年収の男性」探した彼女が気づいた本質

東洋経済オンライン / 2024年1月14日 13時30分

と言いながら大笑いする裕二さん。かつては浮気性の恋人への想いに苦しんだこともある。真面目で不器用なところがある晴香さんと会い、安らぎを覚えたのかもしれない。

交際が始まってからは晴香さんが裕二さんを尊敬することが増えた。関西に泊まりがけで来ても晴香さんの家に押しかけようとはせず、自分一人でホテルや親戚の家に泊まった裕二さんを「紳士」だと感じるようになったのだ。

自分より知識や収入が多い人じゃないと尊敬できないと思っていた

「以前は自分より知識や収入が多い人じゃないと尊敬できないと思っていました。でも、裕二さんと出会って、尊敬とはそういうことじゃない!と気づけたんです。裕二さんは常に私がどうあれば快適なのかを考えて行動してくれます。私の愛読書にティク・ナット・ハンというベトナムのお坊さんが書いた『愛する』という本がありますが、裕二さんはそこに書いてあることを全部やってくれているんです」

手放しの賞賛である。2023年の年明け頃からは、結婚を視野に入れるようになった2人。裕二さんの両親はすでに他界しているが、晴香さんの両親は健在で、特に母親は一人娘である晴香さんと密接な関係にあった。そこをクリアしなければ祝福される結婚はできない。

「東京から関西に戻るとき、裕二さんが両親へのお土産を持たせてくれたことがあります。干支入りのお煎餅です。でも、私が勇気を出して『これはお付き合いをしている人からいただいたのよ』と母に渡したところ、台所の隅に3日間も放置されてしまいました。母からすると娘を取られてしまうと思ったのでしょう」

ここで晴香さんは説得能力を発揮する。「お父さんお母さんもこれから30年間も生きられるわけではない。そのときに誰が私を大切にしてくれるのか」と「私が家族からいなくなるのではなく、裕二さんという味方が増えると考えてほしい」の硬軟2点で母親を攻略。その後、煎餅の箱は無事に開封された。

裕二さんのほうにも課題があった。お金にやや無頓着で、借金もないけれど貯金もないという生活が続いていたのだ。心配性の晴香さんが指摘し、裕二さんは家計簿アプリを導入。外食が家計を最も圧迫し、体重増にもつながっていることが発覚した。

「山登りとマラソン以外には無駄なお金を使わないようになり、89キロあった体重も80キロまで減らせています」

裕二さんの努力はそれだけではない。晴香さんと一緒に関西で住むために、14年間勤務した会社に辞表を提出。かつて自分を可愛がってくれた社長の跡取り息子に業務を引き継いだ。そして、大阪にある同業他社に移ることが決まっている。

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