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部下の"トンデモ発言"にも共感力発揮5つの秘訣 非常識な質問も感情的にならず「キャッチ」

東洋経済オンライン / 2024年1月16日 7時0分

だから冒頭の例のように、部下から「お金をもらえるなら、たとえお客様が損をすることでも積極的に提案すべきですよね?」と非常識な質問をされると、感情的な返答をしてしまうのだ。

その点、共感力が高い人は、いったん「受け止める」ことができる。暴投であってもボールをキャッチし、冷静になってボールを返すことができる。

もちろん「そうだよな。お客様が損をしたとしても、稼げるのなら積極的に提案すべきだ」と同意する必要はない。ただ、お金儲けについて真剣に考えている部下を完全否定していいのかどうか。

冷静になって自問自答する「間」は持ったほうがいいかもしれない。そうして部下の考えを受け止めたうえで、たとえば「当社の経営理念は、何だっけ?」と聞いてみるのだ。

「お客様の信頼をあらゆる事業の原点におく、です」と部下が言えば、冷静に対応することができる。

「そうだよな。お客様が損をするような提案をしたら、どうなる?」。このように頭ごなしに否定しないことで、別の視点で物事を考えるきっかけ作りができる。

キーワードは「受け止める」である。「受け入れる」必要はない。「受け止める」ことで相手が放った言葉を客観視できるようになるのだ。

相手の立場で考える「視座・視野・視点」

共感力を高めるには「視点」に気をつけよう。客観視できるようになることが重要だ。いったん自分視点から離れないと、相手の視点で物事を見ることができない。

相手の視点で物事を見るには、まず視点を「水平移動」するのではなく「垂直移動」するのだ。そうすると、自然と視座を高めることができる。視座を高めることで、自動的に視野は広まる(水平展開)。

自分と相手との価値観が違っていた場合、世代や生まれ育った環境などを上から眺めるようにしてみよう。そうすれば広い視野で物事を客観視でき、別の視点を手に入れられるようになる。

そのためにも「視座・視野・視点」の意味を正しく覚えておこう。

・視座=どこから見るか?
・視野=どこまで見えるか?
・視点=どこを見るか?

部下だけでなく、お客様に対しても、子どもに対しても同じだ。相手の考えや心情を正しく「受け止める」ためには、視座・視野・視点を自在にコントロールできるようにしておく。そうすることで、相手がどのような視点で、そのような物言いをしているのかを理解できるようになるからだ。

共感力をアップする5つの秘訣

とはいえ、まったく同意できないようなことを言う相手は稀だ。あったとしても「なんか違う」「ズレてないか」と疑問を抱くレベルである。それほど高く視点を「垂直移動」させなくても、だいたいは相手の立場で見ることはできるはずだ。

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