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部下の"トンデモ発言"にも共感力発揮5つの秘訣 非常識な質問も感情的にならず「キャッチ」

東洋経済オンライン / 2024年1月16日 7時0分

それでは共感力をアップする5つの秘訣を紹介しよう。キーワードは相手の言葉ではなく反応や仕草に着目することだ。

まず第1の秘訣は、相手の話に耳を傾けることだ。しばしば私たちは、相手が話している最中に自分の意見を言いたくて仕方がないことがある。たとえば以下の会話を読んでもらいたい。

上司:「どうしてこんなに残業が多いんだ?」
部下:「春に入社したアシスタントが、なかなか仕事を覚えなくて」
上司:「なぜ残業が多いかを聞いてるんだ」
部下:「あ、申し訳ありません」
上司:「君はアシスタントのせいにするのか?」
部下:「そんなつもりはないです」
上司:「じゃあ、どういうつもりなんだ?」

1on1ミーティングでこんな言い方をしたら、部下は縮こまってしまうだろう。本当に相手を理解したいのであれば、まずは言いたいことを抑え、相手の言葉を受け止める姿勢が大切だ。

上司:「どうしてこんなに残業が多いんだ?」
部下:「春に入社したアシスタントが、なかなか仕事を覚えなくて」
上司:「アシスタントの方が仕事を覚えないので困ってるのか」
部下:「そうなんです。私の教え方が悪いのかもしれないんですが」
上司:「もう少し、詳しく教えてくれるかな」
部下:「はい。先月アシスタントにこんなことを言われたんです」
上司:「へえ……」

結論を急いではいけない。

「結局のところ、残業が多くなっている理由は何なんだ?」と言いたいところをグッとこらえ、傾聴するのだ。そうすることで相手は自分を認めてくれていると感じ、心がオープンになっていく。

第2の秘訣は、効果的な質問である。質問スキルも共感力を高めるために不可欠だ。相手の頭を整理してあげる、気付きを誘発するといった目的で質問を続けると「コーチングされてる?」と勘繰られていく。

だから「それは具体的にどういうことかな?」「そのあとはどうなったんだろう?」といったように、相手の口調とペースを合わせながら、さらに話したくなるように質問することが大事だ。

第3の秘訣は、笑顔とリアクションだ。笑顔は共感を作り出すための強力なツールである。また、相手の話に対して大きめのリアクションを示すことで、あなたが関心を持っていることを伝えることができる。

ただ、過剰にリアクションする必要はない。自然体で、相手の話に合わせて適切な笑顔やうなずき、目配せをすることだ。非言語的な情報は、言葉にはない共感を相手に伝えるものだ。

「それは大変だったね」で共感を示す

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