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京都市長選、本番入り目前で「構図一変」の異常事態 告示直前、国民は一転「自公+立民」候補に相乗り

東洋経済オンライン / 2024年1月16日 9時0分

架空の政治資金パーティー開催疑惑についての記者会見する元市議の村山祥栄氏(写真:時事)

今年の地方選挙の中で、中央政界が結果に注目している京都市長選(1月21日告示―2月4日投開票)が、本番入り目前に激戦が想定されていた選挙戦の構図が一変する異常事態に陥っている。

一部の事前情勢調査などで、最有力候補とされる自民、立憲民主、公明各党が推薦する元内閣官房副長官の松井孝治氏(63)と競り合う勢いを見せていた元京都市議の村山祥栄氏(45)=日本維新の会、教育無償化を実現する会(昨年末結党、前原誠司代表)などが推薦=に「政治と金」のスキャンダルが発覚、急遽すべての推薦が取り消されたからだ。

同市長選には松井、村山両氏のほか、元京都府議の二之湯真士氏(44)、弁護士の福山和人氏(62)、市民団体代表の寺田浩彦氏(62)がいずれも無所属での出馬を表明している。すべての推薦が取り消された村山氏も出馬を明言したが、選挙戦は「非共産対共産」の図式となり、過去の例からも「松井氏有利」(選挙アナリスト)となりそうだ。

その一方で、思わぬ不戦敗を余儀なくされる維新と、京都が地元の前原氏にとって、大きな政治的痛手となることは間違いない。

村山候補に「架空パーティー」疑惑発覚

馬場伸幸・維新代表、前原氏、国民民主党京都府連と地域政党・京都党の両代表は13日、京都市内で共同記者会見し、そろって村山氏の推薦取り消しを表明した。村山氏側が年末年始に企画した政治資金パーティーの「架空開催」疑惑が発覚したことで、有権者の理解が得られないと判断したためだ。維新と教育などは自主投票を選択したが、国民民主は党本部が松井氏への相乗り推薦を決めた。

共同記者会見では馬場氏が、自民党の巨額裏金事件に絡めて「政治家の資金集めに注目と関心が集まる中で、(村山氏の疑惑は)受け入れられるものではないと判断した」と説明。前原氏も「政治と金の問題には厳しくなくてはいけない」と足並みをそろえた。

その一方で村山氏も同日の京都市内での記者会見で、「昨年12月19日から今年1月9日までに計9回のパーティーを企画し、支援者らに券を販売したが、うち8回に来場者がおらず開催を見送った」と説明。併せて①パーティー券は1枚2万円②未開催となった計8回のパーティーで計約1100枚を販売したがすべて返金した――として、違法性は否定した。

そのうえで村山氏は、4党の推薦取り消しについて「私の誤った認識にすべての責任がある。大変反省しているが、有権者の選択肢を狭めることはしたくない」として出馬は取りやめない考えを示した。

維新、京都進出の目論見が水泡に

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