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「吉本興業」創業のきっかけになった"驚きの一言" 吉本せいが仕事しない夫の一言を受けて覚悟

東洋経済オンライン / 2024年1月17日 13時0分

吉本興業のなんばグランド花月(写真: けいわい / PIXTA)

学校や仕事で壁にぶつかったときに、どう乗り越えるか。そんなときにヒントとなるのが、歴史上の偉人たちが難局に立ち向かう際に取った行動です。著述家の真山知幸氏の新著『賢者に学ぶ、「心が折れない」生き方 10代のうちに知っておきたい 何度でも立ち直れる、しなやかなメンタルをつくる方法』を一部抜粋・再構成し、吉本興業の創業者、吉本せいのエピソードを紹介します。

やりたいことが見つからなくてもいい

「自分のやりたいことをやればいいんだよ」

【漫画】寄席に人を呼ぶために、吉本せいが考えたこと

「好きなことを見つけよう!」

そんなふうに、あちこちで言われるけど、「これだ!」というものが、なかなか見つからない、そんな人もいることでしょう。それでも心配することはありません。「興味や関心がない」ということが、かえってよい場合もあるからです。

「吉本せい」という女性の経営者がまさにそうでした。その名は聞いたことがなくても、彼女が作った「吉本興業」という会社は、知っている人も多いことでしょう。

そう、お笑いで有名な「ヨシモト」を一代で築き上げたのが、吉本せいです。しかし、実のところせいは、会社を作ったときには、全くお笑いが好きではなかったのです。一体どういういきさつがあったのでしょうか。

せいは、兵庫県明石市に出生後、大阪市の天神橋という商業の中心地で、商売人の娘として育ちました。幼い頃から家業を手伝い、小学生になる頃には、一人で店番をしていたそうです。

それでいて、学校での勉強もおろそかにせず、尋常小学校を優秀な成績で卒業しています。せいの下には、7人の弟や妹がいたため、子守りもしながら、商いの手伝いや勉学に励みました。「お笑い帝国」を築き上げたせいのエネルギッシュさは、幼少期から培われたものだったのです。

3才年上の夫が遊んでばかりで働かない

しかし、18才で結婚したことで、せいの運命は大きく変わります。相手は、荒物問屋の息子で、せいより3才年上の吉本吉次郎です。この結婚によって「吉本せい」となるわけですが、「あれ?」と思った人もいるはず。

そう、夫の職業をみても「お笑い」とは全く関係ありませんよね。ところが、この夫の吉次郎は落語や芝居見物に夢中で、まるで仕事をしませんでした。

お気に入りの芸者を連れて遊び回ったばかりか、自らも舞台に立って、剣の舞いを披露することもありました。地方へと遊びにいってしまうと、1年半も帰って来ないことも……。

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