｢英語圏に移住して働きたい｣彼女が見落とす視点 英語ができるのは常識､その上でどう考える？

英語圏で働きたいと考える相談者。まずはどんなことから考えたほうがよいのでしょうか（写真： takeuchi masato / PIXTA）

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どんなスキルを身につけるべきか、悩んでいます。現在メーカーで営業事務をしています。今は日系企業から派遣され、アメリカに駐在しています。5年以内に、英語圏に移住して働きたいと思っています。

外国語系の学部を卒業しましたが、英語はあくまでコミュニケーションの手段であって、強みにならないと自覚しています。なので英語プラスアルファ、 海外で通用するスキルを身につけたいです。現在取得を検討しているのは、IT、会計系の資格、通関士など貿易系の資格です。

どんなスキルや経験が強みになるでしょうか。入社以来、半年間経理、1年半営業事務をしていましたが、何もアピールできる実務経験がありません。アドバイス頂けると幸いです。

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英語圏でどんな生活を送りたいのか

英語圏に移住して、どのような生活を送りたいのかをまずは考え、そのうえで、どんな仕事に就くとよいのかを検討したほうがよいでしょう。

英語圏と言ってもどの国なのかによって、職業上の機会も、または求められるスキルや経験も異なります。まずはどの地域または国がよいのか、その中でも、どの都市でどんな生活を送りたいのかを考えましょう。

当然ですが、専門職、例として挙げられている会計や通関においても、国や地域によって関連法や通用する国家資格、または慣例などが異なることは言うまでもありません。

また一口にITといっても、範囲は非常に広いですし、国によって求められるIT人材の分野や、レベルも異なります。

加えて言うと、日本でそれらの関連資格などを取得しても、そのまま日本同様の雇用機会が海外であるとは限りません。報酬となればなおさらです。

例えば、海外で活躍されている日本人の弁護士の方の中には、日本の弁護士資格は当然として、現地の資格を有している方も多数います（大手のケースでは現地のローファームと提携して役割分担、というケースも多いですが、いずれにせよ現地の法令に詳しいことは必須です）。

こうしたことを考える必要が生じるのと、そもそもの話「英語はたんなるコミュニケーションツールなので」という認識は非常に正しいのですが、プラスアルファのスキルが求められる、というのは海外だけではなく日本も同様です。

かつては英語ができれば、というような風潮がありましたが、もはや「それだけではいけない」という共通認識になって、長い年月が経ちます。