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親の言うこと聞く子ほど「成績が下がる」ジレンマ 真面目に授業に出ているのになぜ伸びないのか

東洋経済オンライン / 2024年1月18日 11時40分

先生や親の言うことを聞いて勉強しているのに、なぜ成績が伸びないのでしょうか(写真: kapinon / PIXTA)

先生の言うことをよく聞いて、真面目に授業に出ているのに成績が伸びない。いったいなぜなのでしょうか。その理由について、リーダーシップコーチング協会理事であり、漫画「ドラゴン桜」の編集担当としても活動する現役東大生の西岡壱誠氏は、自分で考えて答えを導き出す力が乏しくなっているからだと説きます。『教えない技術 「質問」で成績が上がる東大式コーチングメソッド』を上梓した西岡氏が、子供の成績を伸ばすために重要なポイントを解説します。

「親や先生の教えをよく聞く『良い子』ほど、試験本番で失敗する」
という話を知っていますか?

【写真】『教えない技術 「質問」で成績が上がる東大式コーチングメソッド』(西岡壱誠著)では、子どもが自ら勉強したくなる技術を紹介する。

どれくらい浸透しているのかはわかりませんが、実際にいろんな高校の先生・塾の関係者から聞く話です。

良い子ほど成績が伸び悩む

普通は逆ではないか、と思う読者も多いのではないでしょうか。先生の言うことや親の教えを聞かない子は、勉強はせず、成績も悪いイメージがあります。対して先生や親の言うことをしっかり聞いて、真面目に授業に出ている生徒は、成績が上がりやすい優等生のイメージがあると思います。

実際、小さいときにはそれでうまくいく場合も多いのですが、そこから歳を重ねて中学生・高校生になってくると、「良い子」のほうが成績は上がらない・伸び悩むことが多いです。

みなさんからすれば、「良い子」=「親や先生の言うことをちゃんと聞く子」というのは、一見とてもいい生徒に思えるかもしれませんが、こうした生徒には1つ弱点があります。それは、「自分で答えを考える主体性が育たない」ということです。

良い子は、親や先生から「答え」をほしがり、その答えを自分で考えずに「正しい」と受け入れてしまうので、自分で答えを考えることができなくなる場合があるのです。

例えば、「imply」という英単語があります。この英単語の日本語訳は「暗示する」ですが、ある生徒が単語テストでこの単語の答えを「ほのめかす」と書いていました。

当たり前ですが、「暗示する」というのは「ほのめかす」という意味なので、これは正解になります。でも、その生徒が回答を丸つけするときに、「ほのめかす」と書いた自分の回答に×をつけていました。


「先生から配られた答えのプリントには『暗示する』と書いているから、『ほのめかす』は間違いだと思った」
とのことでした。

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