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ウクライナへ車いす1000台、支援活動の一部始終 日本のボランティアが奮闘、新たな取り組みも

東洋経済オンライン / 2024年1月20日 9時0分

弾道ミサイル攻撃では、空襲警報が鳴る前に爆発音がとどろく。カリーナさんは2023年12月13日未明、大きな爆発音で目が覚めた。壁の強度が他の場所より期待できる廊下に隠れた。それでもミサイルが直撃すれば命の保証はない。さらに数回の爆発音が聞こえた。何が起きたのか、スマホの空襲警報アプリを確認したが、警報はまだ鳴っていなかった。

「弾道ミサイルの攻撃だとすぐにわかりました。午前3時ごろで、その夜はもう眠れませんでした。不安とストレスで全身が震えました。とても大きな音だったのでミサイルが着弾したか、破片がすぐ近くに落ちてきたかのどちらかだと思いました」(カリーナさん)

ウクライナ空軍司令部によると、キーウを狙う弾道ミサイル10発はすべて対空ミサイル部隊によって撃墜された。

弾道ミサイルはカリーナさんの自宅近くの上空で迎撃され、大きな破片の一つが自宅から約1キロメートルのところに落下したことが朝になってわかった。午前中、後片付けをするため近くの道路はすべて封鎖された。死傷者も出た。多くの住宅の窓ガラスが割れ、カリーナさんが通っていた学校も被害に遭った。

「空襲が未明で、子どもたちが学校にいなかったのが不幸中の幸いでした。一緒に住んでいる祖母は落ち着いていました。翌日もキーウへの空襲は5回あり、爆発がありました。私たちはオフィスから防空壕へ行ったり来たりするばかりで仕事どころではありませんでした。しかし私たちは首都に住んでいるので、まだ空爆から守られています」。カリーナさんはそう語った。

「私たちは奇妙な時代を生きています。空爆にも慣らされました。空襲警報後のニュースを読めば防空壕に隠れるべきか否か、敵が何を発射したのかわかります。時に恐怖におびえながら、マンションを改装し、遊びに出かける。こんなに明暗の激しい生活を送ることになるとは想像もしていませんでした。しかし人は何事にも慣れるものです」(カリーナさん)

結束する「ならず者国家の枢軸」

アメリカ国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は2024年1月4日の記者会見でこう発表した。

「年末年始の5日間、ロシアはウクライナに繰り返し空爆を行った。ドローン(無人航空機)やミサイルを使いウクライナ全土の都市や民間インフラを攻撃した。産科病院、ショッピングモール、住宅地が攻撃され、数十人が死亡、数百人が負傷した」

カービー氏によると、北朝鮮は最近、弾道ミサイル発射装置と数十発の弾道ミサイルをロシアに提供した。2023年12月30日、ロシアは少なくとも北朝鮮製の弾道ミサイル1発を発射し、ウクライナ南部ザポリージャ州の耕地に着弾。2024年1月2日には複数の北朝鮮製弾道ミサイルをウクライナに向け発射した。射程はいずれも約900キロメートルだという。

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