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「餃子の王将」20カ月連続売り上げ更新の理由 「個店の味からチェーンの味へ」変貌を遂げた

東洋経済オンライン / 2024年1月21日 11時50分

コロナ禍を経て20カ月連続売り上げ更新中の、餃子の王将。2021年6月から、テイクアウトに特化した新業態「餃子の王将 ジョイ・ナーホ」を展開。出店コスト、ランニングコストが低く、スピード出店に対応できるという。ただし写真はゆったりしたイートインスペースも備えるジョイ・ナーホ練馬高野台駅前店。テイクアウトの窓口が広く作られている(撮影:梅谷秀司)

今は何かを食べれば、とりあえずSNSに投稿する時代だ。おいしそうな写真は人目を惹きつけるし、味や店の対応などについての感想も併せて書き込むから、店にとっては客の反響がプラスもマイナスも口コミで広がってしまう、ありがたくも怖いツールであろう。

【画像】「餃子の王将」の看板商品、焼き餃子(319円)。鮮度にこだわり、毎日工場からチルド配送されている

餃子の王将の口コミが多い理由

SNSではないが、店舗ごとの口コミを調べたデータがある。飲食店経営のための情報を提供する、リサーチ会社のmovが餃子が看板商品のチェーン5社を対象に調べたものだ。「餃子の王将」「大阪王将」「ぎょうざの満洲」「肉汁餃子のダンダダン」「紅虎餃子房」から全1162店舗を抽出し、Googleマップに公開された各店舗に寄せられた12万3118件の口コミを分析した。

1店舗あたりの口コミ数がもっとも多かったのが餃子の王将で、150以上。2位のぎょうざの満洲は100強なので、5社の中では圧倒的に口コミが多い。なお、大阪王将は70弱と苦戦している。

餃子の王将の口コミが多い理由として、個店の個性が強いことも一つあるのではないだろうか。公式メニューのほかに地域や店ごとのオリジナルメニューがあり、店ごとの得意客が生まれやすい。さらに公式メニューの味も店舗によって少々異なるため、「おいしい」「おいしくない」という、相反する口コミが投稿されやすいのだ。

ただ、その意味では大阪王将も同じ特徴を持っているので、餃子の王将の口コミが多いのには、また別の理由があるのだろう。

同じ企業による過去の調査を見ると、餃子の王将の口コミが増え始めたのは2018年頃からのようだ。

餃子の王将に何が起こっているのだろうか。王将フードサービスに取材した。

餃子の王将は全国に729店舗(2024年1月時点)と、中華料理のチェーンとしては最大規模。うち直営店が543店舗と、直営店の多いチェーンである。ちなみに直営店の数は、冒頭に挙げたチェーンでは、大阪王将(直営43/FC298(2024年1月時点))、餃子の満洲(直営102(2023年11月時点)、肉汁餃子のダンダダン(直営99/FC34(2023年12月時点))、紅虎餃子房(直営61/FC6)などとなっている。

日に約200万個売れる餃子

「当社の餃子は2019年より確実においしくなっている」とは、王将フードサービス代表取締役社長渡邊直人氏の言。

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