「株価が高いから」と投資しなければ好機を逃す訳 大相場が始まってしまえば大底狙いは無理
東洋経済オンライン / 2024年1月22日 16時0分
「投資はできるけれど、売買タイミングを間違えてしまった」という経験がある方もいるでしょう。その失敗を最小限にとどめるための方策はいくつかあります。
そのうちの1つが、今と似たような動きが見られた過去のチャートを分析することです。一見小難しく思えても、景気サイクルなどと紐づけて考えれば、経済のしくみは意外とすっきり理解できるのです。
2023年12月をもって105冊の『会社四季報』を読破した、複眼経済塾・塾長の渡部清二氏による最新刊『プロ投資家の先を読む思考法』より一部抜粋・再構成のうえ、市場の先読み術の効果を最大化できるような投資判断について見ていきましょう。
日経平均とNYダウ平均のチャートは酷似
アメリカに比べてパッとしないと言われてきた日本の株式市場ですが、私はこれから本格的に回復してくるのではないかと見ています。「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が日本株に14年ぶりの大きな買いを入れたことも根拠の1つです。
さらに、私はあることに気づいたのです。次の図は、NYダウと日経平均の推移を重ね合わせたものです。日本はバブルの崩壊、アメリカは1929年の世界大恐慌による株価の大暴落を経験しており、なおかつ大暴落前に株価が高値をつけたという共通点があります。そこで「もしかしたら同じような動きをしているのではないか?」と考え、重ね合わせてみたら本当にその通りでした。
暴落前の最高値から最安値までの下落率は日経平均が81.9%、NYダウはさらに激しく89.2%に及んでいます。しかも、1929年9月の世界大恐慌直前のNYダウ最高値は381.17ドル。対して日経平均は1989年12月の3万8915円。当時のNYダウに100をかけると、1989年の日経平均に似た数字になります。最安値までのスピードは、NYダウが3年でわりと速かったのに対し、日経平均はかなり時間がかかって2009年3月となっています。
では、最高値を更新するまでの期間はどうでしょうか?
NYダウは世界大恐慌前の最高値を更新するまで25年強かかっています。
日本は今、最高値から33年10カ月のところにいます(2023年10月時点)。株価の動きとしては、NYダウに置き換えると1954年5月のころに近いです。NYダウはこのわずか6カ月後に高値を更新しました。
そこで、日本もここから半年後には高値を抜く可能性があると私は考えています。ただしNYダウが高値を更新するまでの期間が25年だったのに対し、日本はすでに33年かかっているわけですから、動きは似ていても3割増しくらいの期間がかかると考えたほうがいいかもしれません。
倍返しの可能性も
この記事に関連するニュース
-
楽天証券の個人投資家の約8割が、「7月も円安」と予想
トウシル / 2024年7月4日 10時53分
-
年末の日経平均、4万2,000円到達を予想する3つの理由(窪田真之)
トウシル / 2024年7月4日 8時0分
-
次の景気後退はいつ?日本株投資で勝つための「景気1サイクル投資」(窪田真之)
トウシル / 2024年6月18日 7時0分
-
4万ドルを初めて超えたNYダウ!アメリカの株価上昇は続くのか? 現地アナリストが注目点を解説
47NEWS / 2024年6月6日 11時0分
-
相場展望6月6日号 米国株: 労働市場の過熱感薄れ金利低下、エヌビディア効果で株高 日本株: 円高と金利高で「逆風が増す」展開を予想
財経新聞 / 2024年6月6日 10時47分
ランキング
-
1バナナ・パイン・マンゴーが… 軒並み値上がりの“ワケ” 試す人が増えている国産バナナとは…!【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月3日 21時19分
-
2ローソン、7月24日上場廃止 KDDIとポイント経済圏の拡大などを目指す
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月3日 17時46分
-
3NHKが34年ぶりの「赤字」でも止まらない肥大化 総資産の6割超を現預金と有価証券が占めている
東洋経済オンライン / 2024年7月4日 8時0分
-
4子供いない夫婦「相続で失敗しない」1つの方法 家庭裁判所で「調停」が必要になるケースもある
東洋経済オンライン / 2024年7月4日 8時20分
-
5LCCピーチの「運賃プラン」刷新へ! これまでより良くなる?それとも… 「より分かりやすく」がテーマ
乗りものニュース / 2024年7月3日 18時22分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください