1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「20代社員に助言請う」外資経営者、その"深い"意図 若手に学ぶ「逆転の発想」で新たな視点を得る

東洋経済オンライン / 2024年1月23日 19時0分

直訳では「ひらめき」や「思いつき」とされていますが、現代における定義はどちらかというと「何かを搔き立てる/刺激する燃料のようなもの」といった捉え方のほうが正確かと思います。

インスピレーションは、待っていても突然降ってくるものではありません。自分から積極的に「インスパイア」されに行かなければなりません。

今は情報が世の中にあふれているので、どこにインスピレーションを得に行けばよいか、選ぶのが大変だと思う人もいると思いますが、逆にいえば、今ほどさまざまなインスピレーションを得やすい時代はありません。

ネットを開けば世界中のメディアにつながり、インスタグラムを開けば外国でのトレンドや世界の人々の趣味嗜好に触れることもできます。もしかしたら新たなファッションやアーティストに出会えるかもしれませんし、私の友人のように、誰かが何かの「100日チャレンジ」をしている様子にインスパイアされて、自分も1日1枚スケッチを描くようになるかもしれません。

もしかしたらインスタグラムもそのうち古くなり、次のプラットフォームが現れるかもしれません。しかしその変化自体が自分にとっては新たなインスピレーションのもとになるでしょう。

また、デジタルに頼らずとも日本はインスピレーションにあふれた国です。街に出ればさまざまなデザイナーやアーティストの実験や作品に触れることができますし、店に入れば世界中から選りすぐられた商品が並んでいます。アメリカなどとは違い書店も多く、あらゆるジャンルの書籍を手軽に手に取ることができます。

私がIDEOのパロアルトオフィスで働いていたころ、アメリカの大企業であるクライアントの多くはインスピレーションを得るために日本へリサーチに行きたいとリクエストしていました。「日本では絶対に何か面白いことをしているだろう」と言うのです。海外から見れば、日本はインスピレーションの宝庫なのです。

日常の中にもインスピレーションの種はある

もちろんインスピレーションを得るうえで、今とまったく違う環境・人に触れたり、やったことがないことを試してみたりすることには即効性があります。

しかし、それだけではなく、気張らず日常的に続けられる範囲でも、インスピレーションを集める工夫をしてみてください。

毎日巡回するニュースサイトやアプリがあるのであれば、それ以外の、普段は見ていなかった(使っていなかった)ものを一つでもいいので追加してみる。そんな小さなことの積み重ねを習慣化することで、より広くインスピレーションのアンテナを広げ、豊かな好奇心を養っていくことができるはずです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください