ヒカキン、二股疑惑「即日謝罪」の秀逸すぎた"中身" 「文春砲」への対応、プロも驚くリスクマネジメント
東洋経済オンライン / 2024年1月23日 16時50分
これまで大きなスキャンダルとは無縁だったYouTuber界のレジェンドHIKAKIN(ヒカキン)氏にも文春砲がさく裂した。文春オンラインに女性への「二股疑惑」の報道が出たのである。
【写真】今年の元日に、ド派手に結婚報告をしていたHIKAKIN氏。今回の二股疑惑報道を受けての謝罪動画では一転、全く違う服装、態度で臨んでいた
報道の直後、HIKAKIN氏は自身のYouTubeチャンネル「HikakinTV」において、「週刊誌の記事について」というタイトルの動画をアップ、謝罪と説明を行った。
SNS上ではHIKAKIN氏を擁護する意見も多く見られており、早くもスキャンダルは収束に向かう兆しを見せているようにも見える。
今回報道された中身もあるだろうが、HIKAKIN氏の対応は、一般人や企業のリスク管理という視点からも学ぶべきところは多いように思う。
誰に、どんな謝罪が必要なのか?
日常生活においても、誰かに謝罪せざるをえなくなる局面は少なからずある。事故を起こしたり、ビジネス上のトラブルであったりすると、謝罪の難易度は一気に上昇する。金銭的、社会的な損失が伴う可能性も出てくるためだ。
今回のように、有名人のスキャンダルでメディアでも報道された場合は、メディアや、その先にいる一般の人たちへの対応も考えなければならない。重要になるのは、下記のことをしっかり考えて対策を練ることだ。
1. 「誰を対象に」対応を行うべきか?(謝罪をする必要があるのかないのかも含めて検討)
2. (それぞれの対象に対して)どのような謝罪、あるいは説明をすべきなのか?
企業の不祥事の場合と同様、これらを過不足なく行うのには、高度なスキルが求められる。当事者だけで手に余る場合は、危機管理広報の専門家に相談することもあるが、いつもうまくいく保証はない。なぜなら、以下の2つの変動要素があるためだ。
1. 専門家でもいつも最適の助言ができるとは限らない
2. 依頼者が専門家の助言を十分に受け入れるとは限らない
一般的に「こうすべき」という方法論はあるが、芸能人・著名人の場合は、彼らがこれまで培ってきたイメージやキャラクターがあり、同じ対応をしたからと言って同じ結果が得られるわけでもない。ケースバイケースの対応が必要だ。
そして多くの場合、問題になるのが2つ目だ。問題を起こした企業や人は、「自分に非があった」と思っていない、あるいは認めたくないと思っている。プライドや自己保身もあり、専門家の意見を素直に受け入れなかったり、動揺して冷静に対応することができないことも多い。その結果、対応が裏目に出て、余計に問題が大きくなることも多々ある。
ヒカキン氏の対応はどこが秀逸だったか
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